グランドカバーを選ぶとき、春や夏の写真だけを見て決めてしまうことがあります。
でも、庭に植えれば一年を通して見ることになります。
春にはきれいだった植物が冬には茶色くなったり、地上部がほとんどなくなったりすることもあります。
反対に、冬でも葉を残し、庭の緑を保ってくれる植物もあります。
ここで注意したいのは
「常緑」=「冬も春や夏とまったく同じ姿」ではない
ということです。
常緑植物でも、寒さによって葉色が変わったり、葉先が傷んだり、全体のボリュームが減ったりすることがあります。
この記事では、グランドカバーを冬の葉の残り方や実際の見た目から比較します。
- 冬のグランドカバーは「常緑かどうか」だけで見ない
- 冬の姿を比較
- タマリュウ・リュウノヒゲ|冬も緑を残しやすい
- ヤブラン|常緑でも冬に葉が傷むことがある
- フッキソウ|日陰で冬も緑を残したい
- ヘデラ|冬も葉を残すが広がり方にも注意
- ツルニチニチソウ|常緑の葉と春の花
- ハツユキカズラ|冬の葉色変化も楽しむ
- アジュガ|冬も葉は残るが姿は変わる
- ヒューケラ|冬もカラーリーフを楽しめる
- シバザクラ|冬は花ではなく葉を見る
- ほふく性ローズマリー|冬も緑を楽しみやすい
- ゴールデンモップ|冬にも明るい葉色を残す
- セダム類|冬の姿は種類によって大きく違う
- 高麗芝|冬に茶色くなるのは枯れたわけではない
- クラピア|冬は褐色になって休眠する
- ギボウシ|冬には地上部がなくなる
- 冬の庭で何を残したいか考えて、冬の姿まで確認する
- よくある疑問・心配
- 冬も含めて好きになれる植物を選ぶ
- グランドカバーシリーズ
冬のグランドカバーは「常緑かどうか」だけで見ない
冬の姿を見るときは
- 葉が残るか
- 葉色がどう変わるか
- 地面がどのくらい見えるか
- 冬でも観賞できる姿か
まで確認すると、植えた後のイメージがしやすくなります。
同じ「常緑」とされる植物でも、冬の見た目はかなり違います。
冬の姿を比較
| 植物 | 冬の状態 | 冬の見た目(目安) |
|---|---|---|
| タマリュウ | 葉は残る、濃い緑を保ちやすい | ◎ |
| リュウノヒゲ | 葉は残る、緑を保ちやすい | ◎ |
| ヤブラン | 葉は残る、傷みが出ることあり | 〇 |
| フッキソウ | 葉は残る、緑を保ちやすい | ◎ |
| ヘデラ | 葉は残る、色が変化することもある | ◎ |
| ツルニチニチソウ | 葉は残る、緑葉を残しやすい | ○ |
| ハツユキカズラ | 葉は残る、葉色の変化も楽しめる | ○ |
| アジュガ | 葉は残る、葉色が変化することもある | ○ |
| ヒューケラ | 葉は残りやすい、葉色やボリュームが変化 | ○ |
| シバザクラ | 葉は残る、冬は葉姿中心 | ○ |
| ほふく性ローズマリー | 葉は残る、緑を保ちやすい | ◎ |
| ゴールデンモップ | 葉は残る、黄金色~黄緑色の葉を楽しめる | ◎ |
| セダム類 | 種類による | 種類による |
| 高麗芝 | 葉は休眠、茶色くなる | △ |
| クラピア | 葉は休眠、褐色になる | △ |
| ギボウシ | 葉はなくなる、地面が見えやすくなる | × |
※「冬の見た目」は、葉の残り方や地面の覆われ方などを基にした目安です。
※冬の状態は地域、気温、品種、植える場所などによって変わります。
ここからは、冬の葉の残り方や見た目を中心に紹介します。
育て方や詳しい管理方法などは、それぞれの植物の記事で詳しく紹介します。
タマリュウ・リュウノヒゲ|冬も緑を残しやすい
【タマリュウ】↓

【リュウノヒゲ】↓

タマリュウとリュウノヒゲは冬にも細い葉を残し、比較的緑を保ちやすい植物です。
多少の葉傷みが出ることはありますが、冬にも地面を緑で覆っておきたい場合の有力な候補になります。
→ タマリュウの特徴と育て方|日陰のグランドカバーや駐車場目地にも使える?
→ リュウノヒゲの特徴と育て方|日陰のグランドカバーに使える?タマリュウとの違いも紹介
ヤブラン|常緑でも冬に葉が傷むことがある

ヤブランは冬にも葉を残しますが、寒い時期には葉先などが傷んで見えることがあります。
常緑でも夏とまったく同じ姿ではないことを理解して選びたい植物です。
我が家でも育てています。
→ ヤブランの育て方|日陰や狭い場所にも使いやすい常緑多年草
フッキソウ|日陰で冬も緑を残したい

フッキソウは冬にも比較的緑の葉を残しやすく、一年を通して地面に落ち着いた緑を残したい場合に向いています。
我が家でも育てています。
→ フッキソウの育て方|日陰のグランドカバーとしての特徴・広がり方
ヘデラ|冬も葉を残すが広がり方にも注意

ヘデラは常緑で冬にも葉を残しますが、寒さなどによって葉色が変化することがあります。
冬も葉で地面を覆っておきたい場合には候補になります。
我が家でも育てています。
→ ヘデラ(アイビー)の育て方|常緑の魅力と地植え・グランドカバーの注意点
ツルニチニチソウ|常緑の葉と春の花

ツルニチニチソウは冬にも葉を残しやすく、緑の葉を楽しめます。
冬は葉、春には花という季節の変化も楽しめる植物です。
我が家でも鉢植えで育てたことがあります。
→ ツルニチニチソウの育て方|半日陰のグランドカバーにも使えるが広がりすぎには注意
ハツユキカズラ|冬の葉色変化も楽しむ

ハツユキカズラは常緑ですが、季節や気温によって葉色が変化します。
冬も夏と同じ緑を求めるのではなく、葉色の変化そのものを楽しみたい場合に向いています。
我が家でも鉢植えで育てたことがあります。
→ ハツユキカズラの育て方|地植え・鉢植えの違いと広がり方、葉色を楽しむコツ
アジュガ|冬も葉は残るが姿は変わる

アジュガは冬にも葉を残しますが、寒さによって葉色や姿が変化します。
「冬も葉がある」ことと「春夏と同じ姿を保つ」ことは分けて考えたい植物です。
我が家でも育てたことがあります。
→ アジュガの育て方|半日陰のグランドカバーに使いやすい?植え場所や広がり方
ヒューケラ|冬もカラーリーフを楽しめる

ヒューケラは冬にも葉を残しやすく、花の少ない季節にもカラーリーフを楽しめます。
ただし、寒さによって葉色や株のボリュームが変化することがあります。
我が家でも鉢植えで育てたことがあります。
→ ヒューケラの育て方|半日陰を彩るカラーリーフ・品種選びと夏越しのポイント
シバザクラ|冬は花ではなく葉を見る

シバザクラは春の花が目立つ植物ですが、冬は低い葉姿が中心になります。
春の満開時とはかなり印象が違うため、冬の葉姿も確認して選びたい植物です。
我が家でも鉢植えで育てています。
→ シバザクラの育て方|グランドカバーにする前に知っておきたい広がり方と管理
ほふく性ローズマリー|冬も緑を楽しみやすい

ほふく性ローズマリーは常緑で、冬にも緑の葉を残します。
冬にも緑を楽しみたい場合の候補になります。
我が家ではプロストラータスを育てています。
→ ほふく性ローズマリーの育て方|グランドカバー・下草としての使い方も解説
ゴールデンモップ|冬にも明るい葉色を残す

ゴールデンモップは常緑で、冬にも黄金色から黄緑色の明るい葉を残します。
一般的なグランドカバーとは少し違いますが、冬の庭にも明るい葉色を残したい場合の選択肢になります。
我が家ではグランドカバーとして使っています。
→ ゴールデンモップの育て方|黄金色の葉と5年間育てた大きさ・広がりを紹介
セダム類|冬の姿は種類によって大きく違う

セダム類は種類によって冬の姿が大きく異なり、冬にも葉を残すものもあれば、地上部がかなり減るものもあります。
「セダムだから冬も同じ姿」と考えず、植える種類ごとに冬の状態を確認することが大切です。
我が家ではゴールデンカーペットを育てています。
→ セダムの特徴と育て方|庭植え・グランドカバーで楽しむポイント
高麗芝|冬に茶色くなるのは枯れたわけではない

高麗芝は寒くなると休眠して地上部が茶色くなります。
枯れたように見えますが季節による自然な変化で、春になると再び緑になります。
冬に茶色い芝生になることを受け入れられるかが、選ぶうえで重要なポイントです。
我が家でも実際にグランドカバーとして育てました。
クラピア|冬は褐色になって休眠する

クラピアは寒くなると休眠し、冬は地上部が褐色になります。
春から秋の緑の状態が一年中続くわけではないため、冬も緑の地面を求める場合には注意が必要です。
我が家でも実際にグランドカバーとして育てました。
→ クラピアの特徴と育て方|高麗芝から植え替えて分かった手入れと注意点
ギボウシ|冬には地上部がなくなる

ギボウシは冬になると地上部がなくなり、地面が見えやすくなります。
枯れてしまったわけではなく、春になると再び芽を出します。
冬にも地面を葉で覆っておきたい場合には向きません。
→ ギボウシ(ホスタ)の育て方|半日陰・日陰を彩る葉と植え場所・品種選び
冬の庭で何を残したいか考えて、冬の姿まで確認する
冬のグランドカバー選びでは、単に「常緑か落葉か」だけを見るのではなく、冬の庭に何を残したいのかを考えると選びやすくなります。
一年中緑の地面を残したいなら、タマリュウやフッキソウなどが候補になります。
葉色の変化も楽しみたいなら、ヒューケラやハツユキカズラなども面白い選択肢です。
春から秋の景色を優先するなら、高麗芝やクラピアのように冬に休眠する植物も候補から外す必要はありません。
ギボウシのように冬に地上部がなくなる植物でも、春に芽が出て庭が変化していくことを楽しむ考え方もあります。
植物を購入するときは、花や葉が一番きれいな時期の写真を見ることが多くなります。
しかし、実際に庭へ植えれば、冬の姿も毎年見ることになります。
「冬も葉があるか」だけでなく「冬の姿も自分が好きか」まで確認する。
これが、年間を通して満足できるグランドカバー選びにつながります。
よくある疑問・心配
常緑なら一年中きれいですか?
必ずしもそうではありません。常緑植物でも、冬には葉色が変わったり、葉先が傷んだり、株のボリュームが減ったりすることがあります。
「葉が残ること」と「一年中同じ姿を保つこと」は分けて考えた方がよいでしょう。
冬でも緑のままのグランドカバーはありますか?
タマリュウ、リュウノヒゲ、フッキソウなど、冬にも比較的緑を保ちやすい植物があります。
ただし、寒さや地域、植える場所によって状態は変わります。
高麗芝やクラピアが冬に茶色くなるのは枯れたのですか?
冬の低温による休眠であることが一般的です。
高麗芝は茶色くなり、クラピアも褐色になりますが、春に気温が上がると再び生育を始めます。
冬に地上部がなくなる植物はグランドカバーに向きませんか?
目的によります。冬にも地面を隠したい場合には向きません。
一方、春から秋の景観を重視するなら、ギボウシのように冬に地上部がなくなる植物も選択肢になります。
冬も含めて好きになれる植物を選ぶ
グランドカバーは、春や夏だけを見る植物ではありません。
冬にも緑を残したい。
冬の葉色変化を楽しみたい。
冬は茶色くなっても、春から秋の景色を優先したい。
季節ごとに庭が変化する方が好き。
どれが正解ということではありません。
大切なのは、自分が冬の庭をどう見せたいのかです。
春や夏の一番きれいな写真だけでなく、冬の姿まで見て選ぶ。
そうすれば「思っていたグランドカバーと違った」という失敗を減らせると思います。
グランドカバーシリーズ
グランドカバーは、見た目だけでなく、日当たりや踏圧、冬の姿、雑草対策など、庭の条件によって向いている植物が変わります。
このシリーズでは、さまざまな角度からグランドカバーの選び方を紹介しています。
①グランドカバー ガイド|庭に合う植物の選び方とおすすめの探し方
②おすすめグランドカバー|写真と特徴から自分好みの植物を探す
⑥冬もきれいなグランドカバー|常緑性と冬の姿を比較(当記事)
⑦雑草対策になるグランドカバー|草むしりと手入れを減らす選び方


