グランドカバーを探していると、
「よく広がる」
「丈夫で育てやすい」
「雑草対策になる」
「手入れが少ない」
といった魅力的な特徴が目に入ります。
でも、グランドカバーでは、その長所がそのまま欠点になることがあります。
よく広がる植物は、地面を早く覆ってくれる反面、予定していなかった場所まで広がることがあります。
丈夫な植物は育てやすい一方で、不要になったときに撤去しにくいこともあります。
グランドカバー選びで大切なのは、長所だけでなく「植えた数年後に何が起こるか」まで考えることです。
この記事では、グランドカバーで後悔しやすいポイントと、植える前に確認しておきたいことをまとめます。
グランドカバーでよくある8つの後悔
| よくある後悔 | 植える前に確認したい |
|---|---|
| 思った以上に増えた | 広がる速さと方法 |
| 花壇・通路・隣地へ広がった | 境界を越えやすいか |
| 撤去するのが大変だった | 根・地下茎・つるの性質 |
| 雑草が思ったほど減らなかった | 密度と地面を覆うまでの期間 |
| 手入れが大変 | 刈込み・剪定・境界管理 |
| 冬の姿が想像と違った | 冬枯れ・休眠・葉色変化 |
| 踏んだら傷んだ | 耐踏圧 |
| なかなか覆わなかった | 成長速度と植栽密度 |
この中で、どれを「困る」と感じるかは庭によって違います。
だからこそ、欠点のないグランドカバーを探すのではなく、自分が許容できない欠点を持つ植物を外していく方が選びやすくなります。
「よく広がる」は長所にも短所にもなる
グランドカバーにとって「よく広がる」は大きな長所です。
早く地面を覆えば、土が見える期間を短くでき、雑草対策にもつながります。
しかし、その植物が地面を覆った後も成長は続きます。
最初は
「早く広がってほしい」
と思っていても、数年後には
「これ以上広がってほしくない」
に変わることがあります。
特に花壇や通路だけでなく、隣地や道路などとの境界付近では、どこまで広がる可能性があるのかを確認しておきたいところです。
グランドカバーを選ぶときは、完成するまでの速さだけでなく、完成した後にどう管理するかまで考えておくことが大切です。
特に広がり方を確認したいグランドカバー
植物によって、広がり方はかなり違います。
| 植物 | 主な広がり方 | 特に確認したいこと |
|---|---|---|
| ヘデラ | つるを伸ばす | 壁や樹木にも伸びる |
| ツルニチニチソウ | つるを伸ばして広がる | 範囲外へ伸びやすい |
| グレコマ | ほふく茎で広がる | 周囲へ広がりやすい |
| ヒメツルソバ | 茎やこぼれ種などで広がる | 思わぬ場所に出ることがある |
| クラピア | ほふく茎で広がる | 境界管理が必要 |
※広がり方や勢いは、気候、植える場所、管理方法などによって変わります。
これらは「植えてはいけない植物」という意味ではありません。
よく広がる性質は、地面を早く覆いたい場合には大きな長所になります。
大切なのは、どのように広がる植物なのか、その広がり方を自分の庭で管理できるのかを植える前に確認しておくことです。
各植物の詳しい性質や管理方法は、それぞれの植物の記事で紹介します。
クラピア|実際に使って分かった「その後」まで考える大切さ

クラピアは、ほふく茎を伸ばして地面を早く覆うことが大きな魅力です。
我が家でも本格的にグランドカバーとして育てました。
現在は庭からいったん撤去していますが、再び使う可能性を考えて鉢で残しています。
この経験から感じるのは、グランドカバーは「植えたとき」だけでなく、数年後に庭を変えたくなったときまで考えて選ぶことが大切だということです。
なお、ここで「クラピアは撤去が大変だった」という意味ではありません。
→ クラピアの特徴と育て方|高麗芝から植え替えて分かった手入れと注意点
撤去するときのことまで考えておく
グランドカバーを植えるときに、撤去するときのことまで考える人は少ないかもしれません。
でも、庭は変わります。
別の植物を植えたくなることもありますし、庭の使い方そのものが変わることもあります。
そのとき、地面の広い範囲に広がった植物を取り除くのは簡単ではない場合があります。
特に、
- 地面に接した茎から発根する
- 地下茎で広がる
- 小さな根や茎が残ると再生する
- ほかの植物の間まで入り込む
といった性質を持つ植物では、撤去後も再び芽が出てくることがあります。
特に広い面積へ植える場合や、ほかの植物と混植する場合は注意が必要です。
地面の表面だけを取り除けば終わるとは限らないため「撤去するとしたら、どこまで取り除く必要がある植物なのか」も確認しておくと安心です。
植える前には「増やせるか」だけでなく「減らせるか・やめられるか」も考えておきたいところです。
雑草対策=手入れ不要ではない
雑草対策になるグランドカバーでも、手入れが不要になるわけではありません。
雑草取りが減る代わりに、刈込みや境界管理などが必要になる植物もあります。
「雑草が減るか」だけでなく「庭仕事全体が減るか」まで考えて選ぶことが大切です。
冬の姿を知らずに選ばない
グランドカバーは、春夏と冬で大きく姿が変わることがあります。
休眠して茶色くなる植物、地上部がなくなる植物、常緑でも葉色や姿が変わる植物があります。
購入時のきれいな姿だけでなく、冬の姿を受け入れられるかも確認してから選びましょう。
「踏める」と書いてあっても踏み方は違う
「踏める」と紹介されるグランドカバーでも、耐えられる踏圧は植物によって違います。
毎日歩く場所なのか、ときどき踏む程度なのかを考えて選ぶことが大切です。
広がるのが遅すぎることも失敗になる
「増えすぎ」だけでなく、「なかなか地面を覆わない」ことも失敗につながります。
成長の遅い植物を少ない株数で植えると、完成まで時間がかかり、その間は雑草も生えます。
早く完成させたい場合は、成長速度だけでなく、最初に植える株数と初期費用まで考えておきましょう。
迷ったら最初から広い面積に植えない
気になる植物があっても、自分の庭でどう育つか分からないことがあります。
特に
- 広がる速さが分からない
- 冬の姿が気になる
- 日照条件が合うか不安
- 撤去しやすいか心配
という植物なら、最初から庭一面に植える必要はありません。
小さな範囲で試して、季節ごとの姿や広がり方を確認してから広げる方法もあります。
実際の庭では、同じ植物でも日当たりや土壌によって育ち方が変わります。
迷ったら小さく始める。
これも後悔を減らす方法の一つです。
植える前の最終チェック
候補が決まったら、最後に次の点を確認してみてください。
| チェック項目 | 確認すること |
|---|---|
| 日照 | 自分の庭の日当たりに合うか |
| 広がり方 | どのように、どこまで広がるか |
| 成長速度 | 早すぎないか、遅すぎないか |
| 冬 | 冬の姿を受け入れられるか |
| 踏圧 | 歩く場所なら耐えられるか |
| 雑草 | どの程度抑えられそうか |
| 管理 | 刈込みや整理を続けられるか |
| 撤去 | 将来やめたくなったときどうなるか |
| 景観 | 花がない時期も好きか |
すべてが◎の植物を探す必要はありません。
むしろ「これは絶対に嫌だ」という条件を先に決める
方が候補を絞りやすくなります。
例えば
「冬に茶色くなるのは嫌」
「頻繁な刈込みはしたくない」
「花壇の外へ広がるのは困る」
「毎日歩けないと困る」
という条件があるなら、それに合わない植物を外していきます。
よくある疑問・心配
増えすぎるグランドカバーは植えない方がよいですか?
一概には言えません。よく広がる性質は、広い地面を早く覆いたい場合には大きな長所です。
重要なのは、広がっても困らない場所なのか、広がった部分を管理できるのかを考えて選ぶことです。
撤去しやすいグランドカバーを選んだ方がよいですか?
将来庭を変える可能性が高い場合は、撤去のしやすさも重要な判断材料です。
特に広い面積へ植える場合は、植えた後だけでなく、将来やめる場合まで考えておくと安心です。
グランドカバーを植えて後悔したら、すぐ別の植物に替えられますか?
植物によります。比較的取り除きやすいものもあれば、根や地下茎、つるなどが残り、完全に取り除くまで時間がかかるものもあります。
迷っている植物は、最初から広範囲に植えず、小さく試す方法もあります。
結局、どのグランドカバーを選べば失敗しませんか?
絶対に失敗しない植物はありません。庭の日照、使い方、好み、管理できる時間などによって、合う植物は変わります。
そのため「一番おすすめの植物」を探すより、自分が許容できない欠点を持つ植物を外していく方が選びやすいと思います。
グランドカバー選びは「おすすめ」より「嫌なこと」で考える
グランドカバーには、それぞれ長所と短所があります。
よく広がる植物は、早く地面を覆ってくれます。
成長が遅い植物は完成まで時間がかかりますが、その後の管理が楽なこともあります。
冬に休眠する植物もあれば、一年を通して葉を残す植物もあります。
踏める植物もあれば、観賞用として楽しむ方が向いている植物もあります。
だからこそ、最後に考えたいのは
「何が一番おすすめか」ではなく「自分は何なら許容できて、何が嫌なのか」です。
見た目で気になる植物を見つける。
自分の庭の条件に合うか確認する。
欠点や失敗しやすいところを知る。
そして、妥協できない条件に合わない植物を外していく。
そうして最後に残った植物が、自分の庭に合ったグランドカバーだと思います。
まだ候補が決まっていない場合は、最初のガイドに戻って、見た目・日照・踏みやすさ・冬の姿・雑草対策などからもう一度候補を絞ってみてください。
グランドカバーシリーズ
グランドカバーは、見た目だけでなく、日当たりや踏圧、冬の姿、雑草対策など、庭の条件によって向いている植物が変わります。
このシリーズでは、さまざまな角度からグランドカバーの選び方を紹介しています。
①グランドカバー ガイド|庭に合う植物の選び方とおすすめの探し方
②おすすめグランドカバー|写真と特徴から自分好みの植物を探す
⑦雑草対策になるグランドカバー|草むしりと手入れを減らす選び方
⑧グランドカバーで後悔しないために|増えすぎ・撤去・よくある失敗(当記事)


