庭の土が見えている場所に植物を植えて、緑で覆いたい。
雑草を少しでも減らしたい。
芝生の代わりになる植物を探したい。
日陰でも育つ植物や、冬もきれいな植物を知りたい。
そんなときに候補になるのが、グランドカバーです。
ただ、グランドカバーにはたくさんの種類があります。
「おすすめのグランドカバー」を調べても、紹介されている植物が多すぎて、結局どれを選べばよいのか分からなくなることもあります。
私自身もグランドカバーを選ぶとき、いろいろなサイトを見ながら、
「これは日陰でも育つのか」
「冬はどうなるのか」
「踏んでも大丈夫なのか」
「増えすぎないのか」
と、一つずつ調べていきました。
そこでこのシリーズでは、単におすすめの植物を並べるのではなく、自分の庭に合うグランドカバーを絞り込めるようにすることを目指しています。
この記事では、まずグランドカバー選びの基本をまとめます。
グランドカバーとは
グランドカバーとは、地面を覆うように育つ植物のことです。
芝生のように庭一面を覆うものもあれば、花壇の縁や樹木の下など、一部分を覆うために使うものもあります。
このシリーズでは、地面を這って広がる植物だけでなく、複数株を植えることで土を覆ったり、枝葉を広げて地面を隠したりできる植物も、広い意味でグランドカバーとして紹介します。
グランドカバーを植える目的もさまざまです。
- 土が見えている場所を緑にしたい
- 雑草を減らしたい
- 芝生の代わりにしたい
- 花を楽しみたい
- 日陰をきれいにしたい
- 冬も緑を残したい
- 庭の雰囲気をよくしたい
そのため、すべての庭に一番おすすめできる植物があるわけではありません。
何のためにグランドカバーを植えるのかによって、選ぶ植物は変わります。
まず「何を一番重視するか」を決める
グランドカバーを選ぶときは、最初から植物名を決めるより、何を重視するのかを考えた方が選びやすくなります。
例えば
「庭を歩くので踏める植物が必要」
「北側なので日陰に強いことが最優先」
「とにかく雑草取りを減らしたい」
「冬でも緑が残ってほしい」
「花が咲く庭にしたい」
などです。
すべての条件を満たす植物を探すと、なかなか決まりません。
そこで、まずは絶対に外せない条件を一つか二つ決めるのがおすすめです。
日当たりを確認する
植物選びで特に重要なのが日照条件です。
同じ庭でも
- 一日よく日が当たる場所
- 午前中だけ日が当たる場所
- 建物の陰になる場所
- 樹木の下
- 北側の庭
では条件が大きく違います。
「半日陰に強い」と書かれている植物でも、かなり暗い場所では花が少なくなったり、成長が遅くなったりすることがあります。
反対に、日陰向きの植物を強い西日が当たる場所へ植えると、葉焼けなどが起こることもあります。
まずは、植えたい場所にどのくらい日が当たるのかを確認します。
「踏める」の意味を確認する
芝生の代わりとしてグランドカバーを探している場合は、耐踏圧も重要です。
ただし「踏める」と紹介されている植物でも耐えられる踏圧は違います。
毎日歩く場所なのか。
ときどき庭仕事で踏む程度なのか。
ほとんど人が入らない場所なのか。
ここを区別して考える必要があります。
日常的に歩く場所なら、植物だけでなく飛び石などを組み合わせる方法もあります。
冬の姿まで確認する
植物を選ぶときは、春や夏の写真だけで決めない方がよいと思います。
グランドカバーの中には、冬でも葉を残すものもあれば、茶色く休眠するもの、地上部がほとんどなくなるものもあります。
また「常緑」と紹介されていても、冬に葉色が変わったり、葉が傷んだりすることがあります。
つまり
「常緑」=「一年中まったく同じ姿」
ではありません。
冬の庭をどのくらい重視するかによっても、選ぶ植物は変わります。
雑草対策は「広がる速さ」だけで決めない
グランドカバーを植える大きな理由の一つが雑草対策です。
植物が地面を覆えば、雑草が生える場所を減らすことができます。
ただし、グランドカバーを植えれば雑草が完全になくなるわけではありません。
地面を覆うまでの間には雑草が生えますし、植物の隙間から雑草が出ることもあります。
また、早く広がる植物ほど管理が楽とも限りません。
広がる勢いが強ければ、花壇や通路へ出た部分を整理する作業が必要になることもあります。
反対に、成長が比較的ゆっくりでも、枝葉が密に地面を覆うことで雑草が生えにくくなる植物もあります。
雑草を減らす力と、その植物自体の管理が楽かどうかは別に考えることが大切です。
広がり方と数年後の大きさを見る
植えたばかりのグランドカバーは小さいので
「もっと早く広がってほしい」
と思うことがあります。
ところが数年後には
「これ以上広がってほしくない」
と思うこともあります。
植物によって
- ほふく茎で広がる
- つるを伸ばす
- 地下茎で増える
- 株が少しずつ大きくなる
- こぼれ種で増える
など、広がり方が違います。
植えるときの大きさだけでなく、数年後にどのくらいの範囲を占める可能性があるのかを確認しておくことが大切です。
「増えすぎる」は必ずしも悪いことではない
よく広がる植物は「増えすぎて困る」と紹介されることがあります。
確かに、狭い花壇やほかの植物の近くでは困ることがあります。
しかし、広い場所を早く覆いたい場合には、その繁殖力が大きな長所になります。
重要なのは
増える植物かどうかではなく、その場所で増えても困らないか
です。
同じ植物でも、庭によって評価は変わります。
撤去するときのことも少し考えておく
グランドカバーを植えるときは、どう育てるかばかり考えがちです。
でも庭は少しずつ変わります。
数年後に別の植物を植えたくなったり、庭の使い方を変えたくなったりすることもあります。
そのとき、広い範囲に広がった植物を取り除くのが大変な場合があります。
特に、地下茎やほふく茎などで広がる植物は、植える前に広がり方を確認しておいた方が安心です。
「植えやすさ」だけでなく「やめやすさ」も少し考える。
これは長く庭を楽しむうえで意外と大切なポイントです。
花だけでなく、花がない時期も見る
花がきれいなグランドカバーは魅力的です。
ただ、花が咲いている期間より、葉だけの期間の方が長い植物もたくさんあります。
そのため
「花が好き」
だけでなく
「花がない時期の姿も好きか」
まで見て選ぶと、植えた後の満足度が高くなります。
葉色や葉の形、草丈、地面の覆い方なども確認しておきたいところです。
一種類だけで庭全部を覆わなくてもよい
庭の条件は場所によって違います。
日向もあれば日陰もあります。
よく歩く場所もあれば、ほとんど人が入らない場所もあります。
そのため、庭全体を一種類のグランドカバーで統一する必要はありません。
例えば
- 日向は芝生系
- 日陰は常緑の植物
- 花壇の縁は花が咲く植物
- 通路は飛び石+低い植物
というように、場所によって使い分ける方法もあります。
むしろ、庭の条件に合わせて複数の植物を使い分けた方が管理しやすい場合もあります。
私がグランドカバーを選ぶときに考えていること
私自身も、これまでいくつかのグランドカバーを育ててきました。
その中で感じているのは、最初から「一番おすすめの植物」を決めるのは難しいということです。
私なら
① 見た目で気になる植物を見つける
↓
② 自分の庭の条件に合うか確認する
↓
③ 欠点や注意点を調べる
↓
④ 自分が妥協できない欠点を持つ植物を外す
という順番で考えます。
例えば、どんなに花がきれいでも、自分の庭の日照条件に合わなければ候補から外します。
どんなに雑草を抑えてくれても、頻繁に境界管理が必要で、それをしたくないなら候補から外します。
そうやって引き算していくと、自分の庭に合う植物が少しずつ見えてきます。
条件が見えてきたら、もう少し詳しく探してみよう
ここまで考えると、自分がグランドカバーに何を求めているのかが少し見えてくると思います。
このシリーズでは、目的ごとにさらに詳しく比較しています。
気になる植物が見つかったら、それぞれの植物の記事で特徴や育て方を詳しく確認できます。
まず写真を見ながら候補を探したい人
→おすすめグランドカバー|写真と特徴から自分好みの植物を探す
芝生の代わりにして、歩ける植物を探したい人
→芝生の代わりになるグランドカバー|踏める植物を比較
日陰や半日陰に植えたい人
→日陰・半日陰に強いグランドカバー|日照条件から選ぶ
花や庭のおしゃれな雰囲気を重視したい人
→花がきれい・おしゃれなグランドカバー|見た目から選ぶ
冬の庭もきれいに見せたい人
→冬もきれいなグランドカバー|常緑性と冬の姿を比較
雑草取りや庭仕事を少しでも減らしたい人
→雑草対策になるグランドカバー|草むしりと手入れを減らす選び方
増えすぎや撤去など、植えた後の失敗が心配な人
→グランドカバーで後悔しないために|増えすぎ・撤去・よくある失敗
植物以外の方法も含めて庭の地面を考えたい人
→庭の地面は何で覆う?グランドカバー・人工芝・砂利・レンガ小道等を比較
自分の庭に合うグランドカバーを探そう
グランドカバーには、それぞれ長所と短所があります。
花がきれいな植物
冬も葉を残す植物
踏まれても比較的強い植物
地面を早く覆う植物
日陰でも育ちやすい植物
どれが一番優れているということではありません。
大切なのは、自分の庭で何を優先したいのかです。
まず見た目で気になる植物を見つける。
次に、自分の庭の条件に合うか確認する。
そして、欠点や注意点を知る。
最後に、自分が妥協できないものを外していく。
この順番で考えていくと、自分の庭に合ったグランドカバーを見つけやすくなると思います。


