庭の雑草を減らしたい、地面をきれいにしたいと思ったとき、植物のグランドカバーだけが選択肢ではありません。
人工芝を敷く
砂利を敷く
レンガや平板、飛び石、枕木などで歩く場所を作る
もちろん、植物で地面を覆う方法もあります。
どれにもメリットとデメリットがあり
「雑草を減らしたい」
「できるだけ手入れを楽にしたい」
「自然な庭にしたい」
「歩きやすくしたい」
など、何を優先するかによって向いている方法は変わります。
そして実際の庭では、全面を一つの方法で覆う必要もありません。
我が家でも、植物だけでなく、レンガの小道、コンクリート枕木、砂利などを場所によって使い分けています。
この記事では、植物グランドカバー、人工芝、砂利、レンガなどの通路・舗装を比較し、それぞれどんな場所に向いているのかを考えてみます。
植物グランドカバー・人工芝・砂利・舗装を比較
まず、それぞれの特徴を大まかに比較してみます。
| 比較項目 | グランドカバー | 人工芝 | 砂利 | 通路・舗装 |
|---|---|---|---|---|
| 代表例 | クラピア・芝など | 人工芝 | 化粧砂利など | レンガ・平板・飛び石・枕木など |
| 自然な見た目 | ◎ | ○ | ○ | ○~◎ |
| 雑草対策 | ○ | ◎※ | ◎※ | ◎※ |
| 日常の管理 | △~○ | ○~◎ | ○~◎ | ◎ |
| 季節変化 | ◎ | × | × | × |
| 花・葉を楽しめる | ◎ | × | × | × |
| 歩きやすさ | 種類による | ◎ | △ | ◎ |
| 夏の表面の熱さ | ○ | △ | ○ | △~○ |
| 将来の変更 | 種類による | △ | ○ | 方法による |
| 経年変化 | あり | 劣化・交換あり | 沈み・汚れなど | 沈み・ずれ・劣化など |
| DIY | 植物による | ○ | ◎ | △~○ |
※人工芝、砂利、舗装でも、施工方法や経年によって雑草が生えることがあります。
※通路・舗装の変更しやすさや耐久性は、素材と施工方法によって大きく変わります。
どれか一つがすべての項目で優れているわけではありません。
何を優先するのかによって、適した方法は変わります。
植物グランドカバー|自然な庭を作りたい

植物グランドカバーの大きな魅力は、植物ならではの自然な景色です。
葉が広がり、花が咲き、季節によって姿が変わります。
地面を密に覆う植物なら、雑草が生える量を減らすこともできます。
また、植物は地面を覆って直射日光を遮り、蒸散もするため、人工芝や舗装された地面に比べて夏の地表面の温度上昇を抑えやすいというメリットもあります。
一方、生きている植物なので、
- 刈込み
- 広がりすぎた部分の整理
- 雑草取り
- 水やり
- 植物によっては施肥
などの管理が必要になります。
冬に休眠するものや、地上部がなくなるものもあります。
自然な景色や花、季節変化を楽しみたい人に向く方法です。
人工芝|緑を保ちながら植物管理を減らしたい

人工芝なら芝刈りや水やりは必要なく、一年を通して緑の見た目を保ちやすくなります。
人が歩く場所にも使いやすく、泥になりにくいのもメリットです。
一方で
- 初期費用がかかる
- 夏の直射日光で表面がかなり熱くなることがある
- 落ち葉やゴミの掃除は必要
- 年月とともに劣化する
- 将来的には張り替えや撤去が必要になる
といった点もあります。
また、人工芝を敷けば雑草が絶対に生えないわけではありません。下地や端部、継ぎ目などの施工も重要です。
植物の管理は減らしたいけれど、地面は緑に見せたい。
そんな場所では有力な選択肢です。
砂利|管理を減らしたい場所に使いやすい

砂利は、防草シートと組み合わせることで雑草をかなり抑えやすく、水やりや刈込みも必要ありません。
建物の周囲など、普段あまり使わない場所にも向いています。
一方、落ち葉が入り込む、砂利が移動する、長年の間に土や汚れがたまる、歩きにくい場合があるなどの欠点もあります。
「雑草ゼロ」ではなく、植物を育てずに草むしりを大きく減らしたい場所の選択肢と考えると分かりやすいでしょう。
レンガ・平板・飛び石・枕木|歩くところだけ植物以外にする

グランドカバーを考えていると
「庭の地面を全部植物で覆う」
という発想になりがちです。
でも、人がよく歩く場所まで植物にする必要はありません。
通路には
- レンガ
- 平板
- 飛び石
- 天然木の枕木
- コンクリート製の枕木
など、さまざまな方法があります。
人が歩くところだけこうした素材を使い、その周囲をグランドカバーにする方法もあります。
これなら踏圧にそれほど強くない植物でも使いやすくなります。
我が家でも、人が歩く場所にはレンガやコンクリート製の枕木を使っています。
通路を作ると、歩きやすくなるだけでなく、植物を踏まずに済み、通路と植栽部分を分けることができます。
よく歩くところは植物以外、その周囲はグランドカバーという組み合わせも、実際の庭では使いやすい方法です。
レンガの小道は必ずしも本格施工しなくてもいい
【我が家のレンガ小道】

我が家のレンガの小道は、本格的に固定したものではなく、敷きレンガを基本的に地面へ並べて置いています。
それでも庭を歩くための小道として使えています。
多少沈んだりずれたりすることはありますが、固定していないため、気になれば持ち上げて直したり、後から配置を変えたりできます。
庭を将来変更しやすいことも、簡易的な施工のメリットの一つだと感じています。
ただし、地面の状態や勾配、歩く頻度などによっては、沈みやがたつき、段差が生じることもあるため、すべての庭で「置くだけ」が適しているわけではありません。
「今」だけでなく数年後も考えて選ぶ
地面づくりでは、施工した直後の見た目や費用に目が行きがちですが、庭は何年も使うものです。
植物グランドカバーなら、広がった後の管理が必要になることがあります。人工芝は年月とともに劣化し、砂利には落ち葉や土が混ざることもあります。レンガや平板は沈みやずれ、天然木の枕木は腐朽や劣化にも注意が必要です。
また、庭を使っているうちに、植物を増やしたり、花壇や通路の位置を変えたりしたくなるかもしれません。
我が家では、レンガを固定せずに並べているため、必要になれば持ち上げて配置を変えられます。
完成直後の見た目だけでなく、数年後の管理と、将来の変更のしやすさも考えて選ぶと、長く使いやすい庭につながります。
落ち葉や掃除のしやすさも意外と違う
庭の管理というと雑草ばかり考えがちですが、実際には落ち葉やゴミの掃除もあります。
植物グランドカバーでは、葉や茎の間に落ち葉が入り込みます。
人工芝にも落ち葉やゴミはたまります。
砂利は細かな落ち葉が石の間に入り込むと取りにくいことがあります。
レンガや平板などの平らな場所は、比較的掃き掃除しやすくなります。
庭に樹木が多い場合は、雑草だけでなく掃除のしやすさも選択基準に入れてよいと思います。
庭の管理を楽にするには、地面の仕上げ方だけでなく、植物の選び方や配置、水やり、剪定なども関係します。庭全体の手入れを減らす工夫は、ローメンテナンスの庭づくり|水やり・剪定・草取りの負担を減らす方法で紹介しています。
庭の地面づくりでよくある失敗
雑草対策だけで決めてしまう
「とにかく雑草をなくしたい」という理由だけで決めると、後から使いにくさを感じることがあります。
雑草対策だけでなく、その場所で何をしたいのかまで考えることが大切です。
全面を一つの方法で覆ってしまう
庭には、よく歩く場所、植物を眺める場所、ほとんど使わない場所があります。
すべてをグランドカバー、人工芝、砂利のどれか一つに統一する必要はありません。
人工芝なら何もしなくてよいと思う
芝刈りや水やりは不要ですが、落ち葉やゴミの掃除は必要です。
また、年月とともに劣化するため、将来的な張り替えや撤去も考えておく必要があります。
砂利なら雑草が完全になくなると思う
防草シートと組み合わせても、永久に雑草が生えなくなるわけではありません。
年月とともに砂利の間へ土や有機物がたまり、そこから雑草が生えることがあります。
植物なら植えれば勝手に地面を覆ってくれると思う
グランドカバーも植物なので、日照や土壌などの条件が合わなければ思うように広がりません。
地面を覆うまでの間は雑草も生えます。
また、よく広がる植物では、完成後に範囲を管理する必要があります。
通路は本格施工しなければならないと思う
用途によります。しっかりした下地や固定が必要な場所もありますが、家庭の庭の小道では、我が家のように固定しないレンガを使える場合もあります。
大切なのは、その場所の使い方に必要な安定性があるかです。
DIYでは「失敗しない」より「直せる」ことも大切
DIYでは、最初から完璧に作ることだけが正解ではありません。
庭では、植物を植え替える、レンガを動かす、砂利を補充するなど、後から直せることもあります。
「失敗しない方法」だけでなく「失敗しても直しやすい方法」を選ぶことも、長く庭を使ううえでは大切です。
場所によって使い分ける
結局どれが一番よいのか。
庭全体で一つに決める必要はありません。場所によって使い分ける方法もあります。
例えば
よく歩く場所
→ レンガ・平板・飛び石・枕木
植物を楽しみたい場所
→ グランドカバー
あまり使わない場所
→ 防草シート+砂利
緑にしたいけれど植物管理を減らしたい場所
→ 人工芝
という使い分けができます。
我が家でも、庭全面をグランドカバーで覆っているわけではありません。
植物を植える場所があり、レンガの小道があり、コンクリート枕木を使っている場所があり、砂利を敷いている場所もあります。
場所の役割に合わせて地面を変える方が、実際の庭では使いやすいと感じています。
最初から庭全体を完成させなくてもいい
これから庭を作るなら、最初から全面を施工する必要もありません。
植物グランドカバーなら、小さな範囲から育ててみる。
レンガなら、まず数枚並べて歩いてみる。
砂利なら、必要な場所から敷いてみる。
実際に庭を使ってみると
「ここをよく歩く」
「ここには植物を増やしたい」
「ここはほとんど使わない」
といったことが分かってきます。
それから変えていっても遅くありません。
庭は一度で完成させなくてもいい。使いながら変えていくこともできます。
よくある疑問・心配
グランドカバーと人工芝ならどちらが楽ですか?
植物の管理だけを考えれば、一般的には人工芝の方が少なくできます。
ただし、人工芝にも掃除や補修、将来的な張り替えがあります。
自然な景色や花、季節変化を楽しみたいなら、植物グランドカバーに魅力があります。
雑草対策なら砂利とグランドカバーのどちらがよいですか?
雑草を抑えることを最優先するなら、適切に施工した防草シート+砂利は有力です。
植物グランドカバーは雑草を完全になくす方法ではありませんが、地面を緑にしながら雑草を減らせます。
人工芝は夏に熱くなりますか?
日当たりのよい場所では、夏の直射日光によってかなり熱くなることがあります。
裸足で歩いたり、子どもが遊んだりする場所では、夏の使い方も考えて選んだ方がよいでしょう。
レンガは置くだけでも使えますか?
我が家では、敷きレンガを基本的に固定せず並べる方法でも、庭の小道として使えています。
ただし、地面や勾配、利用状況によっては沈みやずれ、がたつきが起こります。
置くだけで十分かどうかは、その場所の条件と使い方によって判断する必要があります。
グランドカバーとレンガや飛び石を組み合わせてもよいですか?
相性のよい組み合わせです。人が歩くところをレンガや飛び石などにして、その周囲を植物で覆えば、植物への踏圧を減らしながら自然な庭を作れます。
庭の地面は「何を敷くか」より「どう使うか」で決める
植物グランドカバー、人工芝、砂利、レンガや飛び石などの通路。
それぞれにメリットとデメリットがあります。
だから
「庭にはどれが一番いいか」ではなく
「この場所には何が一番合うか」を考える方が現実的です。
植物を楽しみたい場所にはグランドカバー。
よく歩く場所にはレンガ、平板、飛び石、枕木。
管理を減らしたい場所には砂利。
緑を保ちながら植物管理を減らしたい場所には人工芝。
そして、それらを組み合わせても構いません。
さらに、最初から完璧な庭を完成させる必要もありません。
使ってみて、直す。
植物を増やす。
レンガを動かす。
必要なところだけ変える。
庭全面をグランドカバーにしないことも、グランドカバーを上手に使う方法の一つです。
これから庭の地面を考えるなら、「何を敷こう?」と考える前に、まず「この場所をどう使いたい?」から考えてみてください。
グランドカバーシリーズ
グランドカバーは、見た目だけでなく、日当たりや踏圧、冬の姿、雑草対策など、庭の条件によって向いている植物が変わります。
このシリーズでは、さまざまな角度からグランドカバーの選び方を紹介しています。
①グランドカバー ガイド|庭に合う植物の選び方とおすすめの探し方
②おすすめグランドカバー|写真と特徴から自分好みの植物を探す
⑦雑草対策になるグランドカバー|草むしりと手入れを減らす選び方
⑧グランドカバーで後悔しないために|増えすぎ・撤去・よくある失敗
⑨庭の地面は何で覆う?グランドカバー・人工芝・砂利・レンガ小道等を比較(当記事)


