カラスザンショウは、ミカン科サンショウ属の落葉樹です。
名前に「サンショウ」と付きますが、一般的なサンショウよりはるかに大きくなります。
我が家では苗木を買って植えたのではなく、庭に勝手に生えてきました。
その木にアゲハチョウの幼虫が付いていたので調べてみると、カラスザンショウだと分かりました。
アゲハの食草としてはとても魅力的でしたが、実際に育ててみた結果、我が家では栽培を続けないことにしました。
カラスザンショウの特徴と基本情報
カラスザンショウは成長が早く、大きな葉を広げる樹木です。
自然では10mを超えることもあるため、一般的な家庭の庭で育てる場合は将来の大きさを考える必要があります。
基本情報・育て方早見表
| 項目 | 内容 | 項目 | 内容 |
|---|---|---|---|
| ・分類 | ミカン科サンショウ属・落葉樹 | ・樹高 | 10mを超えることも |
| ・花期 | 7~8月頃 | ・花色 | 緑白色 |
| ・日照 | 日当たりを好む | ・成長 | ◎ 早い |
| ・地植え | △ 広い場所向き | ・鉢植え | △ 長期栽培には不向き |
| ・植え替え | △ 根を傷めないように | ・増やし方 | 種 |
| ・トゲ | あり | ・家庭の庭 | 将来の大きさに注意 |
| ・蝶との関係 | ◎ アゲハ類の食草 | ・食害 | 幼木では丸坊主になることもある |
カラスザンショウの魅力
一番の魅力はアゲハ類の幼虫が利用する食草になることです。
成長が早く、大きくなれば多くの葉を付けます。
アゲハを育てるための食草として考えると、魅力のある植物です。
また、夏には小さな花を多数咲かせ、花はハチなどの蜜源にもなります。
冬に熟す実には鳥が訪れ、種を運ぶこともあります。
植える前に知っておきたいこと
とても大きな木になる
カラスザンショウを庭で育てるなら、最も注意したいのが将来の大きさです。
自然では10mを超えることもあります。
苗のときは小さくても、十分なスペースがない庭では成長後に持て余す可能性があります。
小さく維持することを前提にするなら、継続的な剪定も必要になります。
トゲがある
幹や枝だけでなく、葉の軸にもトゲがあります。特に若い木ではトゲが目立ちます。
人がよく通る場所では危険になることもあるため、植える場所には注意が必要です。
庭に自然に生えてくることもある
カラスザンショウは、鳥によって種が運ばれることがあります。
我が家の近所にも大きなカラスザンショウがあります。
そのため、我が家に自然に生えてきたものも、近所の木の実を食べた鳥のフンによって種が運ばれてきたのではないかと思っています。
カラスザンショウとアゲハチョウ
カラスザンショウは、カラスアゲハなどアゲハ類の幼虫が利用する食草です。
我が家で育てた印象では、とにかくアゲハに利用されやすい植物でした。
ユズやヘンルーダなども食草として育ててきましたが、カラスザンショウはその中でも特に人気が高かったです。
葉が柔らかく食べやすいのか、小さな株では幼虫が次々と葉を食べ、短期間で丸坊主になることもありました。
アゲハの食草として非常に魅力を感じた植物でした。
我が家のカラスザンショウ|自然に生えてから栽培を断念するまで
最初のカラスザンショウは、ある日、庭に勝手に生えてきました。
その木にアゲハの幼虫が付いていたため「これは何の木だろう?」と調べて、初めてカラスザンショウだと知りました。
生えてきた場所では都合が悪かったので植え替えたところ、葉がすべて落ちてしまいました。
「これは枯れたかな」と思いましたが、その後復活。
そこから成長して、高さ2mくらいまで大きくなりました。
ところが、アゲハの幼虫に次々と葉を食べられ、丸坊主になってしまいます。
その後、この木は枯れました。
丸坊主になったことが直接の原因だったのかは分かりません。
ただ、葉をほとんど失ったことが木にとって大きな負担になった可能性はあると思っています。
種から10苗ほど育てて再挑戦
それでも、アゲハの食草としての魅力は捨てきれませんでした。
そこで今度はメルカリで種を購入し、自分で育ててみることにしました。
最終的には10苗くらいまで育ちました。
狙いどおりアゲハの幼虫が付いたのですが、苗がまだ小さいため、次々と葉を食べられてまた丸坊主になってしまいました。
アゲハに来てもらうために育てているので、幼虫が付くこと自体はうれしいことです。
ただ、木を育てる前に葉を食べ尽くされてしまうのが悩みでした。
そこで
「ある程度大きくなるまでアゲハから隔離して育てようか」とも考えました。
しかし、そこまでして大きく育てた先のことを考えると、カラスザンショウはかなり大きな木になります。
しかも正直なところ、庭木としての見た目が私の好みというわけでもありませんでした。
なので、カラスザンショウを育て続けることは断念しました。
アゲハに人気のある植物と、自分の庭に植えたい植物は必ずしも同じではない。
残念ではありますが、実際に何度も育ててみたからこそ出した結論です。
カラスザンショウのよくある質問・心配
カラスザンショウと普通のサンショウは同じですか?
別の植物です。どちらもミカン科サンショウ属ですが、一般的なサンショウが比較的小型なのに対し、カラスザンショウは高木になります。
カラスザンショウとサンショウはどう見分けますか?
カラスザンショウは葉全体がかなり大きく、一枚の葉に多数の小葉が並びます。
幹や枝、葉の軸にもトゲがあり、成長すると一般的なサンショウとは大きさにもかなり差が出ます。
幼木では判断しにくい場合もあるため、葉やトゲなど複数の特徴を確認します。
庭に勝手に生えてくることがありますか?
あります。
果実を食べた鳥によって種が運ばれるほか、土の中に残っていた種が発芽することもあります。
我が家でも、植えた覚えのないカラスザンショウが突然生えてきました。
勝手に生えてきたら、そのまま育てても大丈夫ですか?
育てることはできますが、まず生えてきた場所を確認した方がよいでしょう。
将来かなり大きくなるため、建物、隣地、通路などに近い場合は、小さいうちに残すかどうか判断した方が管理しやすくなります。
小さく剪定しながら育てられますか?
剪定によってある程度大きさを抑えることはできますが、本来は大型になる木です。
コンパクトな状態を維持するなら継続的な剪定が必要になるため、小さな庭木として気軽に育てるタイプではありません。
鉢植えでも育てられますか?
幼木のうちは鉢でも育てられます。
ただし、本来は大きくなる樹木なので、長期間コンパクトな鉢植えとして育てる用途にはあまり向いていません。
アゲハの食草用として苗を一時的に管理する方法としては考えられます。
植え替えできますか?
できますが、我が家では植え替えた直後にすべての葉が落ちました。
その後復活したので、落葉したから必ず枯れるというわけではありません。
ただし、自然に生えてきた株を移動する場合は、できるだけ根を傷めないよう慎重に扱った方がよいと思います。
カラスザンショウは食べられますか?
一般的なサンショウのように、若葉や実を家庭料理の香辛料として利用する植物ではありません。
「サンショウ」という名前が付いていても同じように利用する植物ではないので、料理用のサンショウが目的なら一般的なサンショウを選ぶのがよいでしょう。
サンショウやユズよりアゲハに人気がありますか?
どの植物が最も好まれるかを一概に決めることはできません。
アゲハの種類や周囲の環境、植物の状態などによっても変わります。
ただし、我が家ではユズやヘンルーダなどと比べても、カラスザンショウは特に人気がありました。
アゲハに丸坊主にされても復活しますか?
必ず復活するとはいえません。
木の大きさや健康状態、食べられた時期などによって違うと思います。
我が家では約2mまで育った木が丸坊主になった後に枯れましたが、食害だけが原因だったのかは分かりません。
アゲハ以外の生き物も利用しますか?
利用します。夏に咲く花はハチなどが訪れる蜜源になり、冬に熟す実にはメジロなどの鳥が訪れます。
鳥が種を食べて別の場所へ運ぶことで、思わぬ場所からカラスザンショウが生えてくることもあります。
アゲハの食草として家庭の庭におすすめですか?
アゲハの食草としては魅力的だと思います。
ただし、家庭の庭では将来の大きさやトゲ、管理の手間も考える必要があります。
アゲハがよく利用するという理由だけでなく、成長した木をその場所で維持できるかまで考えて選んだ方がよいでしょう。
家庭の庭ならユズやサンショウの方が育てやすいですか?
庭の広さや目的にもよりますが、一般的な家庭の庭なら、巨大化するカラスザンショウよりユズやサンショウの方が選びやすい場合が多いでしょう。
アゲハの食草にはいくつもの選択肢があるので、自分の庭の広さや好みに合った植物を選ぶことが大切です。
まとめ
カラスザンショウは、アゲハ類の食草として魅力がある一方、家庭の庭で育てるには将来の大きさやトゲなどを考える必要がある植物です。
我が家では自然に生えてきた1本を育て、その後は種から10苗ほど育てるところまで再挑戦しましたが、最終的には栽培をやめました。
アゲハにはとても人気なのに、我が家の庭には合わなかった。
少し残念ではありますが、それも実際に育てたからこそ分かった、我が家なりのカラスザンショウの結論です。


