シカクマメの育て方|種まき・ネットへの誘引から若莢の収穫まで

シカクマメ_アイキャッチ 家庭菜園

シカクマメは、莢の四つの角にひらひらしたひだが付く、つる性のマメ科野菜です。若い莢をゆでたり炒めたりすると、独特の歯ざわりを楽しめます。淡紫色の花も美しく、庭の一角で食べる楽しみと緑のカーテンづくりを兼ねられます。

暑さには強い一方、つるを広げるネットと夏の水やりが必要です。また、品種によって花が咲く時期が大きく違います。一般地・中間地では、夏から開花する早生タイプを選び、若い莢を収穫する育て方から始めましょう。

栽培の特徴

  • 品種選び:夏から花が咲く早生タイプを選ぶ
  • 場所:長いつるを支えるネットが必要
  • 管理:夏の水切れと莢の採り遅れに注意

ガーデンネストの家庭菜園
ガーデンネストでは、無理なく野菜を育て、栽培から収穫まで楽しむことを大切にしています。この記事では、できるだけ手間をかけずに育てられるよう、基本は必要な作業に絞り、より本格的に育てたい方に向けた工夫も紹介します。
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種・苗を選ぶ前に知っておきたいこと

シカクマメには、日が短くなってから花を咲かせる性質があります。その性質が強い系統では、本州で花が咲くのが秋に遅れ、莢を十分に採る前に寒くなることがあります。種や苗は「早生」「早どり」「夏から収穫」などの説明を確認し、栽培する地域に合うものを選びます。

つるは2~3mほど伸びるので、葉を広げられる場所を先に決めておきましょう。小さな菜園なら、まず1~2株を育てると、誘引や収穫の様子をつかみやすくなります。

種は植える場所へ直接まく方法と、ポットで苗を育ててから植える方法があります。この記事では、発芽時の温度と水分を管理しやすいポット育苗を基本に紹介します。苗を購入する場合も、植え付けから同じ手順で育てられます。

シカクマメの栽培時期と基本情報

栽培カレンダー

シカクマメ_栽培カレンダー
作業一般地・中間地の目安
種まき(ポット)5月中旬ごろ。暖かい場所で育苗
若莢の収穫8月中旬~10月ごろ。寒くなると終了

早生タイプをポットで育苗して植える場合の目安です。収穫の始まりと終わりは品種や天候によって変わり、この期間中ずっと採れ続けるとは限りません。植え付けは、本葉3~4枚に育ち、遅霜の心配がなくなってから行います。

基本情報

項目目安・選び方
分類マメ科のつる性野菜。一般地では一年ごとに栽培
場所日当たり・風通し・水はけのよい場所
発芽適温地温25~30℃程度
生育適温20~30℃程度
地植えの株間約50cm。1か所に1株を残す
ポットまき直径9cm程度のポットに3粒、深さ約2cm
間引き・植え付け本葉が出たら1本を残し、本葉3~4枚で植える
容器の例幅約65cm・土量約35Lの深型プランターに1株
支え高さ2m以上を目安に、丈夫な支柱とネットを用意
収穫する部分まだ豆が膨らみきっていない、柔らかい若莢
連作同じ場所のマメ科栽培は3~4年あけるのが目安

容器の例は、つるを広げる余裕を取り、少数株で始めるための配置です。種袋に収穫サイズなどの指定がある場合は、その品種の案内を優先してください。

シカクマメの育て方

1.土と支柱・ネットを準備する

庭では草や大きな石を取り除き、植える場所の土を15cmほどの深さまでほぐします。雨の後に水がたまる場所では、植える部分を周囲より少し高くして排水をよくしましょう。庭の土を使う場合は、植え付けの2週間ほど前に苦土石灰を混ぜておくとよいでしょう。

プランターでは市販の野菜用培養土を使い、土の表面から縁まで、水やり用の余白を残します。培養土に苦土石灰を追加する必要はありません。

つるが伸び始める前に支柱とネットを設置します。高さ2m以上を目安に、手が届いて収穫できる範囲へ張り、支柱の上部や足元をしっかり固定してください。葉が茂ると風を受けやすくなるため、容器に支柱を挿しただけでぐらつく場合は、丈夫な固定先にも結びます。

2.ポットに種をまいて苗を育てる

種は水に浸さず、そのまままきます。直径9cm程度のポットと市販の育苗用の土を使い、5月中旬ごろから、日当たりのよい暖かい場所で育てます。

  1. ポットに土を8分目まで入れ、深さ約2cmの穴を3か所あけ、1粒ずつまきます。
  2. 土をかぶせて軽く押さえ、たっぷり水を与えます。
  3. 発芽までは土を乾かしきらないようにします。水がたまるほど与え続けないようにしましょう。
  4. 本葉が出たら元気な1本を残します。残す苗の根を傷めないよう、ほかの苗は地際からハサミで切ります。

発芽適温は地温25~30℃程度です。育苗中は20℃以上の暖かさを確保し、寒い日は明るい室内や保温できる場所で管理します。日中に密閉して高温にしないよう、保温用の覆いは開けて換気してください。適温でも発芽がそろうまで7~10日ほどかかることがあります。

3.本葉3~4枚で植え付ける

本葉3~4枚になり、遅霜の心配がなくなったら植えます。苗を購入する場合も、このくらいの若い苗が目安です。外の平均気温15℃以上が植え付けの一つの目安になります。

地植えは約50cm間隔、プランターの例では中央に1株を植えます。根を包む土を崩さず、土の表面が周囲と同じ高さになるよう植え、たっぷり水を与えましょう。苗がネットへ届くよう、植える位置を支えの近くに合わせます。

4.つるをネットへ導き、水切れを防ぐ

つるが伸びてきたら、先端をネットの方へそっと導きます。届きにくい間だけ、ひもで緩く留めて支えましょう。絡み始めたら、つるを広い方へ分け、地面へ這わせたままにしないようにします。

プランターでは土の表面が乾いたら、底から水が出るまで与えます。夏は乾きが早いので、朝に土を確認し、夕方にも乾いていれば補います。庭でも、雨が少なく土が乾くときは水やりをしてください。特に花が咲いて莢が伸びるころの乾燥は、落花や莢の硬化につながります。

薄紫色の花が咲いたら、葉の陰に小さな莢ができていないか探してみましょう。花を見つけた場所を覚えておくと、採りごろも追いやすくなります。

よりよく育てる工夫

肥料を加えるなら控えめにします。栽培前に少量の野菜用肥料を混ぜると、初期の生育を助けられます。肥料入りの培養土はそのまま使えます。収穫を長く楽しみたい場合は、花が咲き始めるころから少量の追肥を取り入れる方法があります。量と間隔は使う肥料の表示に合わせ、つるや葉がよく茂っている株には重ねて与えないようにします。

夏の土の乾燥を抑えるには、株元へ敷きわらや刈り草を薄く敷くと役立ちます。つるがネットの上を越えたら、管理できる高さで先端を摘み、横へ広がる枝を利用します。混み合って葉が重なる部分は、絡まった細いつるを整理すると、莢も探しやすくなります。

若い莢を収穫する

莢が淡い緑色で柔らかく、中の豆の膨らみが目立つ前に採ります。一般的な目安は長さ10~15cmほどですが、10cm未満での収穫を勧める品種もあります。初めの数本を早めに採って調理し、使っている品種の柔らかい大きさをつかむとよいでしょう。

シカクマメ_若莢の収穫位置

莢を片手で支え、莢のすぐ上にある細い柄をハサミで切ります。つるや葉柄を切らず、莢を引っ張って枝を傷めないようにしてください。

収穫が始まったら、水やりの際に葉の裏側ものぞき、採りごろの莢から順に収穫します。採り遅れた莢は硬くなるので、株に残し続けず取り除きます。後から咲いた花や小さな莢が育ち、順番に採れるのが楽しみです。

寒くなり、花や新しい莢が少なくなって葉が枯れ始めたら終了の目安です。暖かい時期のように莢が伸びなくなったら、無理に収穫を続ける必要はありません。

収穫したシカクマメの食べ方と保存

若莢は洗って両端を落とし、ゆでてから和え物やサラダに使えます。天ぷら、炒め物、スープの具にも向きます。輪切りにすると、四つのひだが星のように見え、料理の彩りになります。食べるときは加熱しましょう。

採れたてを早めに使うのが基本です。シカクマメは低温で傷みやすいので、冷蔵庫に長く入れっぱなしにせず、すぐに食べる分は袋に入れて涼しい暗所へ置きます。暑い室内で日持ちさせようとせず、使い切れない分は、硬めにゆでて冷まし、水気を拭いて小分けに冷凍すると便利です。冷凍分は炒め物や汁物に使えます。

うまく育たないときは

困ったことまず確かめること・対処
発芽しない・そろわない低温や過湿を確認します。種が腐っていた場合は、適期のうちに暖かさを確保してまき直すか、苗から始めます
葉とつるばかりで花が少ない品種の開花時期と肥料の与えすぎを確認します。追加の肥料で解決しようとせず、つるを広げて日当たりと風通しを確保します
花が落ちる・莢が硬い土が乾いていないか確認して水を与えます。硬い莢は採り遅れでも生じます
新芽に小さな虫が集まるアブラムシがいないか葉裏まで見て、少ないうちに取り除きます
葉に白い粉状のものが広がるうどんこ病などが考えられます。傷んだ葉を取り除き、混み合ったつるを整理して風通しをよくします

農薬を使う場合は、シカクマメと対象の病害虫に使える登録のあるものを選び、使用回数や収穫前の日数を含む表示を守ってください。

栽培が終わったら

つるを切り分けてネットから外し、株元と残った根を取り除きます。シカクマメの後に、インゲン、エダマメ、エンドウなどのマメ科野菜を続けて植えるのは避けましょう。同じ場所でマメ科を育てる間隔は、3~4年あけることを目安にします。病気が出た場合は、年数だけで再栽培の安全を判断しません。

プランターの古い土は、根や残さを除き、ほかの科の野菜へ回す方法があります。水が抜けにくくなった土はそのまま使わず、病気が出た土は新しい土へ替えます。次に植える野菜に合わせて準備しましょう。

補足:植える場所へ直接まく場合

十分に暖かい場所では、直まきもできます。一般地・中間地では5月中旬ごろ、平均気温20℃以上を目安にします。庭の土へ直接まけば、苗を植え替える作業を省けます。

直まきでは、使う種袋の深さ・粒数・間引き本数に従います。発芽までは土を乾かさず、つるが伸びたら本文と同じようにネットへ導きます。

まとめ

シカクマメは、暖かい季節につると葉を広げ、花と若莢の両方を楽しめる野菜です。一般地・中間地では夏から花が咲くタイプを選び、丈夫なネットと水やりできる場所を用意することが出発点になります。

収穫では、大きさを競うより柔らかいうちに採ることが大切です。まずは少数の株から育て、葉の陰の莢を見つける楽しみと、採れたての歯ざわりを味わってみてください。

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