家庭菜園の始め方|初心者向け総合ガイド

家庭菜園の始め方 家庭菜園

家庭菜園を始めてみたいと思っても「まず何を育てればいい?」「庭に植えるのとプランターではどちらがいい?」「種と苗はどちらから始める?」など、最初は分からないことがたくさんあるかもしれません。

でも、家庭菜園は最初から広い場所を用意したり、たくさんの野菜を育てたりする必要はありません。

庭の一角を使ってもよいですし、まずはプランター一つから始めることもできます。

大切なのは、自分が使える場所や季節、管理できる量に合った野菜を選ぶことです。

この記事では、初めて家庭菜園をする方に向けて、育てる場所を確認するところから、野菜選び、種まきや植え付け、その後の管理、収穫までの基本的な流れを順番に紹介します。

個々の野菜の詳しい育て方をすべて覚える必要はありません。
まずは家庭菜園を始めるまでの全体像を知り、自分に合ったところから始めてみましょう。

家庭菜園は何から始める?まず全体の流れを知ろう

家庭菜園というと、最初に「何を育てよう?」と考えるかもしれません。

もちろん、食べたい野菜や育ててみたい野菜から考えるのも楽しみの一つです。

ただ、実際に育てるには、その野菜を育てられる場所があるか、今が栽培できる時期なのかなども確認する必要があります。

初めて家庭菜園をするときは、大まかに次のような流れで考えてみましょう。

STEP1|野菜を育てる場所の条件を確認する
STEP2|地植えかプランターか考える
STEP3|育てる時期を確認する
STEP4|最初に育てる野菜を選ぶ
STEP5|種から育てるか、苗から始めるか決める
STEP6|必要なものを準備して、栽培を始める
STEP7|管理しながら育てて、収穫する

家庭菜園を始めて収穫するまでの7 STEP

育てたい野菜がすでに決まっている場合は、その野菜をいつ、どこで育てられるのか確認するところから始めても構いません。

この順番どおりでなければ家庭菜園を始められないわけではなく「どこで・いつ・何を・どう育てるか」を一つずつ確認していくと考えると分かりやすいでしょう。

それでは、一つずつ見ていきます。

STEP1|野菜を育てる場所の条件を確認する

まず、家庭菜園に使える場所を見てみましょう。

庭で育てる場合も、プランターを置く場合も、確認しておきたいのが日当たりです。
必要な日照時間は野菜によって異なりますが、日当たりを好む野菜は多いため、まず候補となる場所にどのくらい日が当たっているのか見てみます。

庭に植えるのであれば、水はけや風通しも確認しておきましょう。
雨が降ったあとにいつまでも水が残る場所なのか、比較的早く水が引く場所なのかといった違いも、育てる野菜を考える材料になります。

また、家庭菜園では水やりや収穫などで何度もその場所へ行くことになります。
日当たりなどの栽培条件だけでなく、普段から水やりや収穫をしやすい場所かという視点も大切です。

庭の日当たり、水はけ、風、土などをまだ確認していない場合は、「庭づくりを始める前の環境チェック」で詳しく紹介しています。
→ 庭づくりを始める前の環境チェック|日当たり・水はけ・風・土など何を見る?

最初から家庭菜園に理想的な場所を探す必要はありません。
まず使えそうな場所の条件を知り、その場所で育てやすい野菜や栽培方法を考えていきましょう。

STEP2|地植えかプランターか考える

育てる場所を確認したら、次はどのような方法で育てるかを考えます。
庭がある場合は地植えにできますし、プランターを使えば限られたスペースでも家庭菜園を始められます。

「初心者ならプランターから」と思うかもしれませんが、必ずしもプランターの方が簡単とは限りません。
地植えとプランターには、それぞれ違いがあります。

地植えプランター
始める場所庭など土のある場所プランターを置ける場所
土の量多く確保しやすい容器の大きさに限られる
土の乾き方比較的乾きにくい地植えより乾きやすい
場所の移動基本的にできない大きさによっては移動できる
小さく始める場所を区切れば可能1鉢からでも始めやすい

地植えは土の量を確保しやすく、根を広げられる範囲も大きくなります。

一方、プランターは育てる範囲を限定しやすく「まず一つ育ててみたい」という場合にも取り入れやすい方法です。
ただし、プランターは土の量が限られるため、地植えより土が乾きやすくなります。特に暑い時期は、水切れに注意が必要になることもあります。

庭があるから地植え、初心者だからプランター、と決めるのではなく、育てる場所、野菜、管理できる時間などから自分に合う方法を選ぶとよいでしょう。

STEP3|育てる時期を確認する

家庭菜園では、育てる時期も大切です。

野菜にはそれぞれ種まきや苗の植え付けに適した時期があります。
春から育て始める野菜もあれば、秋から育てやすい野菜もあります。

そのため「この野菜を育てたい」と思ったら、今から栽培を始められるのか確認してみましょう。

反対に、育てたい野菜がまだ決まっていなければ、今の季節から始められる野菜の中から選ぶ方法もあります。

栽培時期は、種の袋や苗のラベルにも記載されています。

種を購入したら、種まきの時期だけでなく、その地域での栽培時期や栽培方法などの表示も確認してみましょう。
ただし、同じ野菜でも地域や気候によって種まきや植え付けの適期は変わります。

我が家では横浜で家庭菜園をしていますが、寒冷地と暖かい地域では同じ時期に同じ作業をするとは限りません。

家庭菜園の記事や栽培カレンダーを見るときも、自分が住んでいる地域の栽培時期に合っているか確認しておきましょう。

STEP4|最初に育てる野菜を選ぶ

育てられる場所や時期が分かったら、実際に育てる野菜を考えてみましょう。

小さく始める家庭菜園

初めての家庭菜園では「初心者向け」「育てやすい」と紹介されている野菜が気になるかもしれません。

もちろん、育てやすさは大切な判断材料です。
ただ、それだけでなく

  • 家でよく食べるか
  • どのくらいのスペースが必要か
  • どのくらい管理に手間がかかるか
  • 収穫までどのくらいかかるか
  • どのくらい収穫でき、家庭で無理なく食べ切れそうか
  • 採れたてを食べる魅力があるか

といったことも考えてみると、自分に合った野菜を選びやすくなります。

「初心者向け」とされる野菜でも、季節や日当たり、栽培方法などによって育てやすさは変わります。

そのため「この野菜なら誰でも簡単」と考えるより、自分の環境で育てやすいかを確認して選ぶことが大切です。

我が家でも、これまでさまざまな野菜を育ててきました。
実際に育ててみると「また育てたい」と思った野菜がある一方で、管理に手間がかかり、手間に見合う満足感を得られなかった野菜もありました。

家庭菜園では、単に「育てやすいか」だけではなく、どのくらい手間がかかるのか、どのくらい収穫できるのか、普段よく食べるのか、そして自分で育てて食べる魅力を感じられるかまで考えてみると、自分に合った野菜を選びやすくなります。

たくさん収穫したいのか、少量でも採れたてを楽しみたいのか。
普段よく食べる野菜なのか、多少手間がかかっても育ててみたい野菜なのか。

そんなことも考えながら、最初の一つを選んでみましょう。

何を育てるか迷ったときの選び方や、実際に育てて感じた野菜ごとの違いについては、別の記事で詳しく紹介します。

STEP5|種から育てるか、苗から始めるか決める

育てる野菜が決まったら、種から育てるのか、苗から始めるのかを確認します。

家庭菜園では、すべての野菜を同じ方法で始めるわけではありません。
種を直接まいて育てることが多い野菜もあれば、園芸店などで販売されている苗を植えて始めやすい野菜もあります。

種から育てる場合は、発芽するところから成長を見られる楽しさがあります。
また、一袋に複数の種が入っているため、何株か育てたい場合にも使いやすいでしょう。

一方で、発芽するまでの水分管理や、発芽後の間引きなど、苗になるまでの管理が必要になることがあります。

苗から始めれば、その育苗期間を省いて、ある程度育った状態から栽培を始められます。

ただし、種から育てる=難しい、苗から育てる=簡単と一律に考える必要はありません。

野菜によって種から始めやすいものと、苗を利用した方が始めやすいものがあります。
育てたい野菜が決まったら、その野菜は種から育てるのが一般的なのか、苗から始める方法もあるのかを確認してみましょう。

STEP6|必要なものを準備して、栽培を始める

育てる場所、野菜、種か苗かが決まったら、必要なものを準備しましょう。
必要なものは、地植えかプランターか、そして育てる野菜によって変わります。

地植えで始める場合

庭の土を使う場合は、まず植える場所の土を確認します。

土が硬く締まっていたり、石が多かったりする場合は、必要に応じて土を耕したり、石を取り除いたりします。
育てる野菜や土の状態に合わせて、堆肥や肥料などを使って土を整えることもあります。

最初から広い畑をつくる必要はありません。
まずは育てたい野菜に必要な広さを確保しましょう。

土づくりについては、今後別の記事で詳しく紹介していきます。

【公開後に追加する内部リンク:家庭菜園の土づくりに関する記事】

プランターで始める場合

プランターなら、基本的には次のようなものを用意します。

  • 育てる野菜に合った大きさと深さのプランター
  • 野菜用の培養土
  • 種または苗
  • 必要に応じた肥料
  • ジョウロなどの水やり用品

プランターには底に排水用の穴があるものを選びます。

初心者なら、野菜用の培養土を利用すると、土を一から配合する手間を省けます。
肥料があらかじめ含まれている商品もあるため、購入時に表示を確認しておきましょう。

また、プランターの大きさや深さは、育てる野菜によって必要な条件が異なります。

準備ができたら、種まき・植え付けへ

土の準備ができたら、適期に種をまく、または苗を植え付けます。

種をまく深さや間隔、苗を植える間隔などは野菜によって異なります。
種袋や苗のラベル、個別野菜の育て方を確認してから始めましょう。

植え付け直後の水やりも大切です。
ただし、その後の水やりの頻度は、野菜や天候、地植えかプランターかによって変わります。

支柱やネットなどが必要な野菜もありますが、最初から園芸用品を何でもそろえる必要はありません。

まず育てる野菜を決め、その野菜に必要なものを用意する。

その順番なら、余分な道具を増やさずに家庭菜園を始められます。

STEP7|管理しながら育てて、収穫する

種をまいたり苗を植えたりしたら、成長の様子を見ながら必要な管理をしていきます。
家庭菜園で行う作業には、水やり、間引き、追肥、支柱立て、誘引、病害虫の確認などがあります。
ただし、すべての野菜で同じ作業が必要になるわけではありません。

水やりは土の状態を見ながら

水やりは、家庭菜園の基本的な作業です。
ただし「毎日必ず同じ量の水をやる」と決めるのではなく、土の乾き具合や天候、野菜の生育状況に合わせて判断します。

特にプランターは土の量が限られるため、暑い時期には乾きやすくなります。土の状態をこまめに確認しましょう。

一方、地植えでは土に水分が残っている場合もあるため、雨のあとなどに毎回水を与える必要があるとは限りません。

種まき直後や苗を植え付けたばかりの時期は、根が十分に育ったあとの管理とは異なる場合もあります。
育てる野菜に合った水やりを確認しておきましょう。

野菜によって必要な作業は違う

種から育てる場合は、発芽後に間引きが必要になることがあります。

成長に合わせて追肥をしたり、キュウリのようにつるを伸ばす野菜では、支柱やネットを用意して誘引したりすることもあります。

また、葉や茎、実などに異常がないか、ときどき確認しておくと、病害虫の発生にも気付きやすくなります。

最初からすべての作業を覚える必要はありません。
自分が育てる野菜には、いつ、どんな作業が必要になるのかを個別の育て方で確認しておきましょう。

収穫のタイミングも確認しておこう

野菜は、種類によって収穫できる時期や大きさが異なります。
一度に収穫するものもあれば、成長に合わせて何度も収穫できるものもあります。

管理しながら育てて、収穫する

収穫の適期を逃さないように、育てる野菜ごとの目安を確認しておきましょう。

我が家では、2020年にオクラを395本、キュウリを126本収穫し、2022年にはオクラを438本収穫しました。
たくさん採れるのは家庭菜園の魅力ですが、収穫量が増えれば、その分だけ収穫や消費の手間も増えます。

たくさん採れることと、無理なく育て続けられることは別の話です。
最初は、収穫した野菜を家庭で楽しめるくらいの量から始めるのもよいと思います。

最初からたくさん育てなくてもいい

家庭菜園を始めると、いろいろな野菜を育ててみたくなるかもしれません。

我が家でも、本格的に家庭菜園をしていた時期には、オクラ、キュウリ、ナス、ピーマン、ハクサイ、大根、エダマメ、ブロッコリーなど、さまざまな野菜を育てていました。

種類が増えれば収穫の楽しみも増えますが、それぞれの野菜に合わせた管理も必要になります。

初めてなら、まず一つ、あるいは無理なく管理できそうな少ない種類から始めてみるのもよいと思います。

実際に育ててみれば「もう少し増やせそう」「思ったより手がかかる」といったことも分かってきます。

育てたい野菜が決まっていても、何株植えればよいか迷うことがあります。家庭菜園で植える株数の目安も参考に、無理なく楽しめる量から始めてみましょう。

我が家も、家庭菜園を中心にしていた時期から庭の使い方が変わり、現在は観賞する庭が中心になりました。
それでも、アスパラ、ニラ、ミョウガなどは残し、今も収穫を楽しんでいます。

家庭菜園は、ずっと同じ広さで、同じ種類の野菜を育て続ける必要はありません。

生活や庭の使い方、家庭菜園に使える時間に合わせて、育てる種類や量を変えていけばよいと思います。

育てたい野菜が決まったら、詳しい育て方を確認しよう

ここまで、家庭菜園を始めてから収穫するまでの大まかな流れを紹介してきました。

ただし、実際の育て方は野菜によってかなり違います。
種をまく時期、植え付ける間隔、水やり、肥料、間引き、支柱や誘引、収穫方法、病害虫、連作障害など、確認したいことはそれぞれ異なります。

そのため、家庭菜園の全体像が分かったら、次は自分が育てる野菜について詳しく調べる段階です。

何を育てるか迷っている場合は、自分の栽培場所や季節、管理できる時間などから候補を考えてみましょう。

育てたい野菜が決まっている場合は、その野菜の詳しい育て方や栽培カレンダーを確認してから始めると分かりやすくなります。

ガーデンネストでも、個別野菜の育て方だけでなく、実際の栽培記録や、間引き・収穫などの具体的な作業について順次紹介していきます。

【公開後に追加する内部リンク:家庭菜園で育てる野菜の選び方・管理人のおすすめ記事】

まとめ|まず一つ育てて、収穫するところから始めよう

初めて家庭菜園をするときは、最初からたくさんのことを覚える必要はありません。

まずは

野菜を育てる場所の条件を確認する
↓
地植えかプランターか考える
↓
育てる時期を確認する
↓
最初に育てる野菜を選ぶ
↓
種から育てるか、苗から始めるか決める
↓
必要なものを準備して、栽培を始める
↓
管理しながら育てて、収穫する

という流れを知っておけば、家庭菜園を始めやすくなります。

家庭菜園を始めるために、広い菜園やたくさんの野菜が必要なわけではありません。
庭の一角でも、プランター一つでも始められます。

自分が使える場所と季節に合った野菜を選び、まず一つ育ててみる。
種が芽を出したり、苗が少しずつ大きくなったり、そして自分で育てた野菜を収穫したりすることで、家庭菜園の面白さも少しずつ分かってくると思います。

まずは自分の場所や季節に合った野菜の中から、育ててみたいものを一つ選び、最初の家庭菜園を始めてみましょう。

庭づくりガイド

庭づくりをこれから始める方や、基本から確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

初めての庭づくりロードマップ
庭づくりで何を考え、どんな順番で進めればよいかをまとめています。

庭づくりを始める前の環境チェック
日当たり・水はけ・風・土など、まず確認しておきたい庭の条件を紹介しています。

庭のゾーニング・配置の考え方
庭をどう使うかを考えながら、植物や花壇などの配置を決める基本を紹介しています。

庭植えの基本
苗を庭に植えるときの基本的な手順と、初心者が迷いやすいポイントを紹介しています。

庭の土づくり
植物を育てるための庭土の確認と、必要に応じた土づくりの基本を紹介しています。

タイトルとURLをコピーしました