ラッカセイの育て方|種まき・土寄せから収穫、ゆで豆の楽しみ方まで

ラッカセイ_アイキャッチ 家庭菜園

ラッカセイは、黄色い花の後に伸びる柄が土へ潜り、その先に莢(さや)をつける野菜です。秋に株を掘り上げて、土の中で育った莢を見つける楽しみがあります。採れたてを塩ゆでにすると、乾燥したピーナッツとは違う、ほくほくした食感を味わえます。

春から秋まで場所を使い、株は横へ広がります。小さな菜園では植える数を絞り、開花後に実が育つ土の面積を確保することが大切です。この記事では、一般地・中間地での直まきを基本に、庭の一角と大型プランターでの育て方を紹介します。

栽培の特徴

  • 栽培期間:春に種をまき、秋まで場所を使う
  • 管理の要点:花が咲いたら周囲の土を柔らかく
  • 収穫の仕方:株ごと掘り上げ、まとめて収穫

ガーデンネストの家庭菜園
ガーデンネストでは、無理なく野菜を育て、栽培から収穫まで楽しむことを大切にしています。この記事では、できるだけ手間をかけずに育てられるよう、基本は必要な作業に絞り、より本格的に育てたい方に向けた工夫も紹介します。
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種を選ぶときは、食べ方と株の広がりを確認

ラッカセイには、ゆで豆向きと、乾燥させて煎り豆にするのに向く品種があります。採れたてを楽しみたいなら、ゆで豆向きが選びやすいでしょう。煎って保存することが目的なら、煎り豆向きを選びます。

株の姿にも、枝が比較的立つタイプ、地面を広く這うタイプ、その中間のタイプがあります。特にジャンボ・大粒の品種には広い場所が必要なものがあるため、粒の大きさだけで選ばず、種袋にある株間と収穫時期も見ておきます。以下は、株間30cm程度で育てられる通常の大きさの品種を基本にしています。

種は栽培用を用意し、硬い殻に入っていれば、まく直前に中の豆を取り出します。豆を包む薄皮はつけたまま使います。

栽培カレンダーと基本情報

ラッカセイ_栽培カレンダー

一般地・中間地の露地栽培の目安です。十分に暖かくなってから種をまきます。収穫は品種や種まき時期で前後するため、秋には莢の育ち具合を確かめて決めます。

作業時期の目安
種まき(直まき)5月中旬~6月中旬
収穫9月中旬~10月下旬
項目基本情報
分類マメ科・一年草
場所日当たり・水はけがよく、株の周囲にも土がある場所
発芽に適した地温20℃前後
地植えの株間約30cm、間引き後は1か所1株
直まき1か所2~3粒、覆土2~3cm
容器の一例幅約75cm・深さ30cm以上の大型プランターに1株
主な作業幼苗期の鳥よけ、水やり、除草、開花後の土寄せ
連作を避ける間隔同じ場所でラッカセイを育てるまで2~3年空ける

ラッカセイの育て方

日当たりのよい場所で土をほぐす

庭では、日当たりがよく、水がたまりにくい場所を選びます。株の中心だけでなく、枝が広がる周囲まで土をほぐしておきます。雨の後に水がたまる場所なら、周囲より少し土を高くして排水を助けます。

ラッカセイは実入りにカルシウムを使います。庭の土では、種まきの2週間ほど前に苦土石灰を混ぜておくとよいでしょう。

プランターは深さだけでなく、土の表面が広いものを選びます。幅約75cm・深さ30cm以上の大型プランターなら、中央に1株育てる方法があります。市販の野菜用培養土を使うと手軽で、苦土石灰を追加せずに始められます。後の土寄せと水やりのため、縁いっぱいまで土を詰めず、少し余裕を残します。

暖かくなってから種をまく

地植えでは約30cm間隔にまき穴を作り、1か所に2~3粒ずつ、重ならないよう横向きに置きます。2~3cm土をかぶせ、軽く押さえてから水を与えます。プランターでは中央の1か所に同じようにまきます。

種まき直後から鳥よけネットなどをかけ、裾を押さえます。発芽したばかりの苗も食べられるため、草丈が10cm程度になるまで保護します。ネットは苗に張りつかないよう、小さな支柱などで浮かせておきます。

発芽までは土の表面が乾いたら水を与えます。常にびしょびしょにすると種が腐りやすいので、湿っている間は重ねて水をやりません。順調なら7~10日ほどで芽が出ます。

本葉が2枚ほどになったら生育のよい2本を残し、本葉3~4枚で1本に間引きます。残す苗の根を傷めないよう、取り除く苗は地際で切ると作業しやすくなります。

水やりと除草

地植えでは、根付いた後は雨を基本にし、雨が降らず土が乾くときに水を与えます。特に花が咲いてから莢が太る時期は、強い乾燥を避けましょう。

プランターは表面が乾いたら、底から流れ出るまでたっぷり水を与えます。夏は乾きやすいので、朝に土を見て、夕方にも乾きが強ければ水を補います。受け皿に水はためません。

株が小さいうちに雑草を抜いておくと、その後の管理が楽になります。支柱へ誘引したり、枝を摘んで形を整えたりする作業は、基本の育て方には含めません。

花が咲き始めたら、柔らかい土を寄せる

花の後、付け根から下へ伸びる細い柄を「子房柄(しぼうへい)」といいます。この柄が土へ入り、その先が莢になります。花が咲き始めたら、株の周囲の土の表面を浅くほぐし、低い枝の下まで柔らかい土を広く寄せます。

ラッカセイ_子房柄と土寄せ

2~3週間後に、もう一度柔らかい土を補います。この頃には柄が土へ入っているので、深く耕さず、柄を折らないように土を足します。ビニールマルチを使っている場合は、最初の開花時に取り除いておきます。

容器では、伸びた柄が土のない外側へ出ていないかも見ます。枝を強く曲げずに内側へ収められるものは、柔らかい土へ届くようにします。地植えでも、枝の下を板や敷き材で覆わず、柄が入れる土を残します。

よりよく育てる工夫:肥料は控えめに

肥料は控えめで育つ野菜です。よりよい生育を目指すなら、種まき前に野菜用肥料を少量混ぜるのも一つの工夫です。肥料入りの培養土には、最初から重ねて加えなくて構いません。

追肥を取り入れるなら、花が咲き始めた頃に少量を株の周囲へ与え、最初の土寄せに合わせて浅くなじませます。窒素が多すぎると葉や茎ばかり茂って実付きが悪くなるため、多肥にしないことが大切です。使う量は製品表示に合わせます。

収穫は、試し掘りで莢を確かめてから

ゆで豆用と保存用で採りどきを変える

秋になり、葉が黄ばみ、下葉の一部が枯れ始めたら、株の端を少し掘って数個の莢を確かめます。ゆで豆用は、莢がおおむね大きくなり、表面に網目が出始め、中の豆がまだ柔らかい頃が採りどきです。

乾燥して保存するなら、さらに熟すのを待ちます。下葉の枯れが進み、莢の網目がはっきりして、豆が十分に詰まっているか確認します。小さな莢が多ければ土を戻して待ちますが、採り遅れると柄が切れて莢を土中に残しやすくなります。霜が降りる前に収穫を終えましょう。

株ごと掘り上げる

株の周囲からスコップなどを入れ、莢を傷つけないよう土を緩めてから、株元を持って持ち上げます。掘った場所にも莢が残っていないか探します。実を少しずつ採り続けるのではなく、基本は1株をまとめて収穫する野菜です。

ゆで豆にする株は、調理できる日に掘ると鮮度を生かせます。複数株ある場合も、適期に入った株から順に掘り、収穫した分をその日のうちに下処理すると扱いやすくなります。

採れたラッカセイの食べ方と保存

採れたては、莢ごと塩ゆでに

ゆで豆用は収穫後に莢を外し、土をよく洗い落として、莢ごと塩ゆでにします。豆が柔らかくなるまで十分に加熱し、1個開いて確かめます。煎り豆と違う食感を楽しめる食べ方です。

食べ切れない分は、ゆでてから冷まし、水気を切って小分けに冷凍すると便利です。生のまま室温で置き続けず、収穫後は早めに調理します。

煎り豆用は、しっかり乾かす

完熟した株は、莢が上になるようにして、雨に当てず風通しのよい場所で乾かします。数日で一律に切り上げず、莢を振るとカラカラ音がするくらいまで乾燥させ、莢を外してさらに乾かします。

乾燥した莢は湿気を避けて保存し、食べるときに豆を取り出して煎ります。家庭では乾燥むらも出やすいので、ときどき中を確認し、カビや異臭があるものは食べません。

うまく育たないときは

困ったこと確認することと初期対応
芽が出ない低温、過湿、鳥による食害が候補です。種が掘られた跡や土の湿りを見て、適期内なら鳥よけと水やりを見直してまき直します。
葉は茂るのに莢が少ない・空の莢が多い肥料過多、柄が土へ入れないこと、乾燥、未熟、カルシウム不足などが考えられます。追加の肥料で解決しようとせず、土へ入る柄と土の乾き、試し掘りした豆の育ちを確認します。
葉や新芽に小さな虫が群がるアブラムシがいないか葉裏も見て、少ないうちに取り除きます。
葉に斑点が増え、早く落葉する褐斑病などの可能性があります。傷んだ葉や落ち葉を取り除き、株の周囲の雑草を減らします。急に広がるときは症状が分かる写真を撮り、園芸店などへ相談します。
莢に食べ跡があるコガネムシ類の幼虫などが候補です。収穫時に土中の幼虫を見つけたら取り除きます。

栽培が終わったら

残った莢や根、落ち葉を取り除きます。同じ場所でラッカセイを育てるまで2~3年空け、その間はマメ科以外の野菜と場所を入れ替えるとよいでしょう。

プランターの土も、病気が出ておらず、水が普通に抜けるなら、根を取り除いて別の科の野菜に使えます。病気が疑われる土はそのまま次の栽培へ回さず、交換を考えます。次の野菜に加える肥料は、その野菜の育て方に合わせて選びます。

補足:苗から始める場合

鳥害を避けたい場合や、少数株から始めたい場合は、苗を購入する方法もあります。遅霜の心配がなく、十分に暖かくなった5月下旬~6月中旬ごろ、本葉2~3枚程度の若い苗を、根を包む土を崩さずに植えます。地植えの株間は約30cmが目安です。

容器は直まきと同じ大型プランターを使い、1株仕立ての苗を中央に植えます。複数本入りの商品は販売元の育て方に従い、無理に根を分けません。植えた後はたっぷり水を与え、その後は直まきと同じ管理を続けます。

まとめ

ラッカセイは、花の後に地中で実が育つ過程と、秋の掘り取りを楽しめる野菜です。春から秋まで使える場所を選び、株の周囲へ柔らかい土を寄せて育てましょう。収穫前には莢を試しに掘り、ゆで豆にするか乾燥して煎るかに合わせて採りどきを決めると、育てた実をおいしく使えます。

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