れる野菜です。品種による食感の違いもあり、ポテトサラダや煮込み料理など、作りたい料理から選ぶ楽しみがあります。
支柱や誘引、毎日の収穫は基本的に不要ですが、芽かきと土寄せ、掘り取りの時期には作業が必要です。この記事では、一般地・中間地の春植えを基本に、秋植えの違い、鉢や袋で育てる方法、収穫後の保存まで紹介します。
ガーデンネストでは、無理なく野菜を育て、栽培から収穫まで楽しむことを大切にしています。この記事では、できるだけ手間をかけずに育てられるよう、基本は必要な作業に絞り、より本格的に育てたい方に向けた工夫も紹介します。Enjoy 家庭菜園!
ジャガイモの栽培の特徴
- 期間:植え付けから約3~4か月で収穫できる
- 管理:芽かきと土寄せの時期に作業が必要
- 収穫:株ごとまとめて掘り、遮光して保存する
ガーデンネストの家庭菜園
ガーデンネストでは、無理なく野菜を育て、栽培から収穫まで楽しむことを大切にしています。この記事では、できるだけ手間をかけずに育てられるよう、基本は必要な作業に絞り、より本格的に育てたい方に向けた工夫も紹介します。
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春植え・秋植えの時期と栽培カレンダー

初めてなら、春に植えて初夏に収穫する春植えを基本に考えましょう。一般地・中間地でも、春の暖まり方や遅霜の時期で適期が変わります。
| 作型・条件 | 種イモの植え付け | 収穫の目安 |
|---|---|---|
| 基本:春植え・温暖な平地 | 2月下旬~3月中旬 | 6月中旬~7月上旬 |
| 遅霜が残る場所:春植え(東京多摩の例) | 3月下旬~4月上旬 | 6月中旬~7月上旬 |
| 秋にも育てる場合:初冬まで生育できる平地 | 8月下旬~9月中旬 | 11月上旬~12月上旬 |
春は、芽が地上に出るころの霜を避けて植えます。近隣の栽培情報も参考にし、春遅くまで霜が残る場所は表の遅霜地域の例を見てください。暖地の早掘りや寒冷地の春~夏作は別の時期になります。
秋植えは、高温による種イモの腐敗と、生育途中の霜に注意が必要です。初霜が早い場所では春植えを選びましょう。表の収穫期間は掘り取り時期の幅で、同じ株から採り続けられる期間ではありません。
品種と種イモを選ぶ
ジャガイモは、栽培用の種イモを購入して始めます。食用として売られているイモや前年の収穫物は、病気を持ち込むおそれがあるため、検査に合格した種イモを選びましょう。
| 品種 | 食感・料理から選ぶ理由 | 作型の選び方 |
|---|---|---|
| 男爵薯 | ホクホクした粉質。コロッケやマッシュポテトに | 春植えの候補 |
| メークイン | しっとりして比較的煮崩れしにくい。煮込み料理に | 春植えの候補 |
| デジマ | 大きなイモが育ちやすく、ホクホク系の料理に | 春植え・秋植えの候補 |
| ニシユタカ | しっとりした食感。煮物などに | 春植え・秋植えの候補 |
秋植えには、収穫後に芽が出ない「休眠」の期間が短いデジマやニシユタカなどを選びます。男爵薯やメークインを、春と同じ感覚で秋植えに回さないことが大切です。植える数か所分から始めると、収穫後も使い切りやすくなります。
基本情報
| 項目 | 目安・条件 |
|---|---|
| 分類・食べる部分 | ナス科。地下の茎の先が太ったイモ |
| 場所 | 日当たりと水はけのよい場所 |
| 生育適温 | 15~20℃程度 |
| 植える間隔 | 株間30cm、1か所に種イモ1個または1片 |
| 種イモの大きさ | 40~60g程度なら丸ごと植えられる |
| 地植えの覆土 | 種イモの上に5~6cmの土 |
| 芽かき | 草丈10~15cmで、太い茎を2本残す |
| 土寄せ | 芽かき後と、草丈20~30cmのころが基本 |
庭の一角でも、後から株元へ寄せる土を周囲に残せる場所なら育てられます。少量を試す場合は、深い鉢や栽培袋で1か所育てる方法もあります。収穫がまとまる野菜なので、食べる量と涼しい保存場所に合わせて規模を決めましょう。
ジャガイモの育て方|地植えの基本
ここでは、春植え・マルチなしの1列植えを基本に説明します。土寄せが必要な方法なので、植え付け後も株元に土を足せる状態にしておきます。
植える場所と土の準備
庭の土を耕し、石や大きな塊を取り除きます。雨の後に水がたまる場所では、周囲より土を高く盛った「畝」を作って植えましょう。株間30cmで1列に植え、両側には土寄せ用の土と作業できる通路を残します。
イモをよく太らせたい場合は、植え付けの1週間ほど前に野菜用肥料を土へ混ぜておくとよいでしょう。これが「元肥」です。量は使う肥料のジャガイモ向け表示に合わせます。元肥入りの土を使う場合は、そのまま使えます。
堆肥や石灰を一律に加える必要はありません。特に石灰の入れすぎは、イモの表面にかさぶた状の斑点ができるそうか病の原因になります。
種イモの準備と植え付け
40~60g程度の小ぶりな種イモなら、切らずに植えられます。春に大きいものを使う場合は、芽の多い頂部から反対側へ縦に切り、各片に芽が残るよう、1片40~60g程度にします。切り口は風通しのよい日陰で2~3日乾かしてから植えましょう。
芽がまだ動いていない場合は、植え付け前に明るく涼しい場所へ並べ、短く太い芽を育てる「芽出し」もできます。長い白い芽を伸ばすのではなく、数mm程度の丈夫な芽を目標にします。凍結や高温を避け、食用のイモと混ぜずに管理してください。
植え付けは次の順で行います。
- 畝の中央に、株間30cmで植える位置を決める。
- 各位置に種イモ1個または1片を置く。切ったものは切り口を下にする。
- 種イモの上に5~6cmの土をかぶせ、軽く押さえる。
- 水がたまるくぼみを残さず、畝の両側に土寄せ用の土を確保する。
覆土の5~6cmは、穴全体の深さではなく、種イモの上面から土の表面までの厚さです。元肥を使った場合は、肥料の粒を種イモに直接当てないようにします。
芽かき|地際から出る茎を2本残す
草丈10~15cmになったら、太く勢いのよい茎を2本残し、弱いものを取り除きます。「2本」は種イモ1か所から地際に出ている主な茎の数で、葉や、その上の枝の数ではありません。最初から2本しか出ていなければ、そのまま育てます。

片手で株元の土を押さえ、取り除く茎の地際近くをもう片方の手で持ち、斜めにゆっくり引き抜きます。種イモごと持ち上げないようにしましょう。茎が多いままだとイモが小粒になりやすいため、通常の大きさのイモを目指す基本作業として行います。
土寄せ|新しいイモを光から守る
新しいイモは、種イモより上から伸びる地下の茎の先にできます。株元へ周囲の土を寄せる「土寄せ」で、イモが育つ土の層を確保し、光による緑化を防ぎます。

| 回数 | 生育の目安 | 作業 |
|---|---|---|
| 1回目 | 芽かき後 | 周囲の土を寄せ、株元を約5cm高くする |
| 2回目 | 草丈20~30cm、つぼみが見え始めるころ | さらに土を寄せ、イモの育つ位置を十分に覆う |
2回目はさらに5cm程度を目安にします。クワを株元深くへ入れず、外側の土を浅く動かして丸みのある畝に整えましょう。土が割れたり、イモが見えたりしたら、その都度土で覆います。
よりよい生育や収穫を目指すなら、芽かき後の土寄せ前に肥料を補う「追肥」も一つの工夫です。野菜用肥料を茎から離して散らし、周囲の土と浅く混ぜます。量は製品の追肥表示に合わせ、土寄せのたびに加える必要はありません。
つぼみが見えない株は、草丈を目安に土寄せします。白や紫の花が咲いたら、摘まずに観察を楽しむこともできます。
水やりと見回り
地植えでは、通常は降雨を基本に管理します。雨が長く降らず土の中まで乾いているときは、株元へ水を与えます。特にイモが太る時期の極端な乾燥を避ける一方、常に湿った状態にしないことも大切です。
見回りでは、葉の食害、急な枯れ込み、株元の土の割れを確認します。芽が出た後に霜の予報がある場合は、不織布などで一時的に保護し、暖かくなったら外しましょう。
秋植えで変わること
秋植えは、デジマやニシユタカなど秋作向けの種イモを使い、8月下旬~9月中旬を目安に植えます。高温期は切り口から腐りやすいため、40~60g程度の小ぶりな種イモを丸ごと植える方法を基本にします。
株間、芽かき、土寄せは地植えの基本と同じ考え方です。ただし、猛暑が続くうちに急いで植えたり、適期を過ぎてから遅植えしたりすると、腐敗や生育期間不足につながります。その地域の秋作適期を優先し、初霜が早い場所では春植えを選びましょう。
鉢や袋で1か所育てる場合
容器は、深さ30cm以上、土が20L以上入るものを選び、種イモを1個植えるのが一例です。丸鉢なら直径30cm以上を目安にし、後から土を足せる余裕のある深型を使います。袋を使う場合も、底に排水穴のある丈夫な栽培袋を用意します。
市販の野菜用培養土を使うと手軽です。増し土用に容器の上部を空け、地植えより深めに、種イモの上へ8~10cmの土がかかるように植えます。芽かき後に約5cm、草丈30cmほどのころにさらに約10cm土を足し、新しいイモを覆います。最後も水やり用の余白を残しましょう。
元肥入り培養土なら、肥料を重ねて加えずに始められます。増し土にも元肥入り培養土を使う場合は、別の追肥を省けます。容器では土が乾きやすいため、表面が乾いたら排水穴から流れるまで水を与えます。
収穫の見分け方と掘り取り方
茎葉が黄変し、イモの皮がしっかりしたころ
茎葉の半分以上が黄色くなって枯れ、イモの皮がしっかりしてきたころが基本の収穫時期です。まず1株を試し掘りして、太り方と皮の状態を確認しましょう。花が咲いた日だけで決めず、病気や乾燥で早く枯れていないかも見ます。
春は梅雨時の過湿や高温で腐らせないよう、成熟した株から晴れ間を選んで掘ります。秋は茎葉が十分枯れる前に霜で傷むこともあるため、霜の時期と試し掘りの結果を見て掘り取り、凍結するまで畑に残しません。
皮の薄い新ジャガを早めに掘る方法もありますが、初めてなら十分に成熟させてからの収穫を基本にします。
土が乾いた日に株ごと収穫する
晴天が2~3日続き、土が乾いた日に掘り取ります。スコップは株元から離れた外側に入れ、土をゆっくり持ち上げてから、手でイモを探します。取り残しがないよう、株を抜いた後の土も確認してください。
1株は基本的に1回で掘り上げます。成熟した株を長く畑に残すと腐ることがあるため、保存する分も掘り取りましょう。
掘ったイモは、直射日光を避け、風通しのよい日陰で表面を乾かします。保存するものは洗わず、傷のあるイモを分けましょう。土の中で育った形や大きさを見比べるのも、掘り取りならではの楽しみです。
収穫したジャガイモの使い方と保存
暗く涼しい場所で、傷んだイモを分けて保存
成熟して傷や腐敗のないイモを、紙袋や段ボール箱へ入れ、光を遮りながら通気性を保ちます。箱を密閉したり、湿ったイモを深く積み重ねたりしないようにしましょう。ときどき中を確認し、芽が出たものや傷んだものを分けます。
保存場所は10℃程度の涼しい暗所が一つの目安です。夏に室温が高くなる場所では長期保存を前提にせず、早めに使い切れる栽培規模にします。皮の薄い新ジャガや傷のあるイモは保存性が低いため、傷みを確認して優先して使います。
涼しい場所がなく冷蔵保存する場合、低温で糖が増えることがあります。冷蔵したイモは、高温で揚げる・炒める料理より、煮る・蒸す料理に使うとアクリルアミドの生成を抑えやすくなります。
芽・緑色の部分・未熟なイモは食べる前に確認
ジャガイモの芽とその根元、緑色の部分には、ソラニンやチャコニンという天然毒素が多く含まれます。芽は周囲と根元まで取り、緑色の部分は周囲も含めて厚く取り除きます。広く緑化しているものや、十分に取り除けるか判断できないものは食べないでください。
家庭菜園のイモは未熟な場合もあるため、皮ごと食べることを当然とせず、皮をむいて状態を確認します。未熟と思われる小イモは食用に回しません。苦みやえぐみを感じたら、同じ料理の他の食材も含め、それ以上食べないようにします。
通常の加熱で天然毒素が確実に減るとは期待できません。地上にできるトマトのような果実や、栽培に使った種イモも食用にしません。
よくある失敗と病害虫への対処
| 症状 | 主な原因候補・確認すること | 最初の対応 |
|---|---|---|
| 芽が出ない | 低温、休眠、過湿による種イモの腐敗。植え付け時期と土の湿りを確認 | 掘り返しを繰り返さず様子を見る。腐敗を確認したら取り除き、適期内なら健全な種イモで植え直す |
| 葉が網目状に食べられる | テントウムシダマシなど。葉裏の卵・幼虫・成虫を確認 | 見つけた害虫を少ないうちに取り除く |
| 葉に湿った褐色の斑点が広がる | 疫病など。曇雨天後の広がり方や茎の病斑を確認 | 濡れた株を触り歩かず、疑わしい葉を取り分けて相談。急速に広がる株は早めに撤去を検討 |
| イモにかさぶた状の斑点 | そうか病。石灰の使用、植えた場所を確認 | 今作の表面を治すことはできない。次作は場所・土・種イモを見直す |
| 葉ばかり茂ってイモが小さい | 窒素過多、日照不足、茎数過多、生育期間不足など | 肥料を足さず、日当たり・茎の本数・収穫時期を確認 |
病気が疑われる株やイモは、家庭の堆肥へ安易に入れず、自治体の方法で処分します。農薬を使う場合は、ジャガイモと対象病害虫への登録、希釈倍率、使用回数、収穫前日数をその製品の最新表示で確認してください。
栽培後の片付け・連作と次の野菜
収穫後は茎葉、根、取り残したイモを回収します。残った小イモから翌作中に芽が出ることがあるため、土の中まで確認して片付けましょう。
次に同じ場所でナス科を育てるまで、3年程度空けるのが一つの目安です。ジャガイモだけでなく、トマト、ナス、ピーマン、トウガラシも同じ科に含めます。春ジャガイモの後に秋ジャガイモを同じ場所へ植える計画も避けてください。
春の収穫後なら、夏を経て秋のコマツナや水菜など、ナス科以外の野菜へ切り替える方法があります。秋の収穫後は翌春の作付けを考えますが、候補作物自身の連作歴と適期も確認します。
容器の古い土は、根や残ったイモを取り除きます。病気が出た土は次の栽培へ安易に使わず、自治体や園芸相談窓口で処分方法を確認してください。病気が出なかった土も、続けてナス科へ使うことは避けます。
まとめ|土寄せをして、掘り取りの日を楽しもう
ジャガイモは、種イモから育て、株ごとまとまった収穫を楽しむ野菜です。初めてなら春植えを基本に、料理に合う品種と、保存しながら使い切れる規模を選びましょう。
栽培では健全な種イモ、水はけ、芽かき、土寄せが大切です。成熟したイモを傷つけずに掘り、光を避けて保存するところまでを一続きに考えると、収穫後の楽しみにつながります。


