ミツバの育て方|半日陰で育てて、香りのよい葉を繰り返し収穫

ミツバ_アイキャッチ 家庭菜園

お吸い物や茶碗蒸しに、少し添えるだけで香りが広がるミツバ。庭の明るい日陰やプランターでも育てられ、料理に使う分を切り取る楽しみがあります。

日当たりを好む野菜とは違い、強い日差しや乾燥が苦手です。この記事では、土で育てる青ミツバを中心に、種選びから水やり、根元を残す収穫、冬越しまで紹介します。

栽培の特徴

  • 場所:明るい半日陰を生かせる
  • 管理:発芽までの乾燥対策と、その後の水やりが大切
  • 収穫:根元を残して切ると、新しい葉を繰り返し収穫できる

ガーデンネストの家庭菜園
ガーデンネストでは、無理なく野菜を育て、栽培から収穫まで楽しむことを大切にしています。この記事では、できるだけ手間をかけずに育てられるよう、基本は必要な作業に絞り、より本格的に育てたい方に向けた工夫も紹介します。
Enjoy 家庭菜園!

家庭では「青ミツバ」を選ぼう

ミツバはセリ科の多年草です。長い葉柄の先に、縁がギザギザした3枚の小さな葉が付きます。食卓に並ぶミツバには、育て方や収穫方法の異なるタイプがあります。

タイプ特徴と育て方
青ミツバ・糸ミツバ緑の葉と葉柄を収穫する。家庭では土でも育てられる
切りミツバ光を遮って白く柔らかく育て、根を切って収穫する
根ミツバ育てた根株に土をかぶせ、伸びた部分を根付きで掘り取る

初めてなら、白くする作業がいらない青ミツバが取り組みやすいでしょう。種袋の「青ミツバ用」「関西系」などの表示を確認して選びます。「白茎」という名前でも青ミツバ用があるため、名前だけで判断しないのがポイントです。

ここでは種を直接まく方法を紹介します。小さな種から葉が開き、ミツバらしい3枚の葉になる変化も楽しめます。

ミツバの栽培時期と基本情報

一般地・中間地では、春と秋が種まきの目安です。春は十分に暖かくなってから、秋は厳しい残暑が落ち着いてから始めます。

育てる時期種まき収穫の目安
春まき4月中旬~5月5~6月
秋まき9月10~12月

春まきのカレンダー

ミツバ_栽培カレンダー_春まき

秋まきのカレンダー

ミツバ_栽培カレンダー_秋まき

収穫開始は種まき時期と育ち方で前後します。秋の遅い収穫は、寒くなったら不織布などで霜を避けます。冬に葉が枯れた株は収穫を休み、春の芽吹きを待ちましょう。

項目目安
分類セリ科・多年草
栽培場所明るい半日陰。西日や真夏の強い日差しを避ける
発芽に適した温度20℃前後
生育に適した温度15~20℃程度
種まき約1cm間隔でまき、種が隠れる程度に薄く覆土
間引き後の株間4~5cm程度
収穫開始草丈15~20cm程度
容器深さ15cm以上。小さく始めるなら直径15cm以上の鉢も使える

ミツバの育て方

場所と土を準備する

午前中に日が差し、午後は陰になる場所などが向いています。一日中暗い場所より、木漏れ日が入る庭や明るい半日陰を選びましょう。夏に長く留守にするなど、水やりが難しい場合は、まず涼しい時期の収穫を目指すと管理しやすくなります。

庭では、種をまく場所の土をほぐし、石や大きな土の塊を取り除きます。庭土を使う場合は、種まきの2週間ほど前に、苦土石灰を製品の表示量に沿って混ぜておきます。

鉢やプランターでは市販の野菜用培養土を使うと手軽で、石灰を加える必要はありません。容器は底に水が抜ける穴があるものを使い、水やりの水があふれないよう、土の表面を縁より少し下にします。

例えば幅約60cm・深さ15cm以上のプランターなら、中央に1列まき、最後は株間4~5cm程度に間引く育て方ができます。庭で2列以上にまく場合は、列の間を約20cmあけます。

種まきから間引きまで

  1. 土をあらかじめ湿らせ、深さ約5mmの浅い溝を作ります。
  2. 種を約1cm間隔にまき、種が隠れる程度に薄く土をかけ、軽く押さえます。
  3. 種を流さないよう優しく水を与え、発芽までは土の表面を乾かさないようにします。
  4. 芽がそろったら混み合うところを少しずつ間引き、本葉4~5枚までに株間4~5cm程度にします。

ミツバの種は発芽に光が必要なので、厚く土をかけないことが大切です。発芽には1~2週間ほどかかるため、すぐに芽が出なくても土を掘り返さず待ちます。

間引くときは残す苗の根を傷めないようにし、混み合って抜きにくい苗は地際で切ります。株元がぐらつく場合は、周囲の土を軽く寄せて支えてください。

水やりと夏の日よけ

発芽後も乾燥させすぎないよう、土の表面が乾いたら水を与えます。鉢では底から水が流れるまでたっぷりと与え、受け皿にたまった水は捨てます。庭でも雨が少なく土が乾くときには水やりが必要です。

夏は半日陰へ鉢を移すか、遮光ネットなどで強い日差しを和らげます。朝に水をやっても夕方には乾くことがあるので、暑い時期は土の乾きを確かめましょう。乾燥を抑える工夫として、株元に刈り草などを薄く敷く方法もあります。

よりよく育てる肥料の工夫

生育や収穫量をよくしたい場合は、種まき前に野菜用肥料を表示量に沿って混ぜる方法があります。元肥入りの培養土を使う場合は、その土の説明を確認します。

根元を残して何度か収穫するなら、収穫後の追肥も役立ちます。野菜用の液体肥料などを製品の濃さ・回数に従って使い、葉を早く増やそうと濃く与えないようにしましょう。

ミツバの収穫方法|根元を残して切る

草丈15~20cmほどになり、葉が十分に開いたら収穫を始めます。使う株から必要な分を、地面から約5cm残してハサミで切り取ります。株元の中心にある小さな芽と根は残してください。

ミツバ_根元を残す収穫

株元から新しい葉が伸び、再び草丈15~20cmほどに育ったら次の収穫ができます。新芽が伸び始めたばかりの株は採らず、回復を待ちます。数株ずつ順に使うと、料理に合わせて収穫しやすくなります。

葉柄が硬くなる前の若い葉は、お吸い物や卵とじ、和え物などに使えます。収穫後は土や虫が付いていないか確認し、流水で洗って調理しましょう。

花茎が伸びたら、収穫を一区切りに

株が育つと、初夏などに花茎が伸びて小さな白い花を咲かせます。このころは葉や葉柄が硬くなるので、柔らかい葉を採る収穫は一区切りにします。葉を育て続けたい株では、伸び始めた花茎を早めに切り取っておきましょう。

ミツバがうまく育たないときは?

困った状態確認することと対処
芽が出ない厚い覆土、表面の乾燥、低温や高温が原因候補。1~2週間は待ち、適温でも出ない場合は新しい種で薄く覆土してまき直す
葉がしおれる・縁が傷む土の乾きと強い日差しを確認。乾いていれば水やりし、夏は日よけする。湿ったまましおれる場合は、水を足し続けず排水を確認する
葉に穴が開く葉裏や株元に幼虫がいないか確認。キアゲハやヨトウムシなどを見つけたら取り除く
新芽に小さな虫が集まるアブラムシを確認し、少数なら手や水で取り除く。葉裏も見る
地際が腐る・株ごと倒れる立枯病や根腐れなどの可能性。傷んだ株は取り除き、水のたまりや株の混み合いを改善する

水やりのついでに葉裏と株元を見ると、虫や傷みに気付きやすくなります。農薬を使う場合は、ミツバに使用できる登録があることを確かめ、収穫までの日数や使用回数を守ってください。

収穫したミツバの保存方法

すぐに使わない分は、湿らせたキッチンペーパーで包み、袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。葉柄を無理に折り曲げず、香りが薄れる前に早めに使い切ります。

冷凍すると食感や風味が変わるため、採れたての香りを楽しむなら、使う分を収穫して冷蔵する方法が向いています。

冬越しと栽培後の片付け

ミツバは冬に地上部が枯れても、根株が生きていれば春にまた芽を出します。冬越しさせる株は根を掘り上げず、鉢では土を完全に乾かさない程度に水を与え、新芽を待ちます。春に伸びた葉も、株が育ってから収穫してください。

硬い葉が増えたり、生育が衰えたりした株は、種から育て直す方法があります。栽培を終えるときは残った根と葉を取り除きます。

連作を避けるため、庭で育て直す場所は2~3年ほどあけるのが目安です。ニンジンやパクチーなども同じセリ科なので、別のセリ科野菜へ替えるだけでは輪作になりません。

鉢の古い土は、病気が出ていなければ根やごみを除いてほぐし、次の野菜に利用できます。水を与えても抜けにくい土は、新しい培養土を混ぜて通りを改善します。株が腐る病気が出た容器では土を交換し、容器を洗ってから使いましょう。

まとめ

ミツバは、庭の半日陰を生かして香味野菜を育てたい方に向いています。薄く土をかけて種をまき、乾燥を防ぎながら育て、食べごろになったら根元を残して収穫。小さな新芽が再び育つ様子も、家庭菜園ならではの楽しみです。

タイトルとURLをコピーしました